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回想? ボイスドラマ

 ◆


 ……それは、ひとりの座敷わらしとの、恋の物語。


「なんじゃお主、また来たのか?」


 そんな風に言う彼女だが、笑みは隠せていない。

 

「……やれやれ、暇なやつじゃのぅ……まぁ良い、わしも暇をしていたところじゃ、付き合え人間」


 彼女は決して、相手を名前で呼ぶことはない。

 ……そうしてしまえば、情が湧くと知っているから。

 

「名前を呼んで欲しい? お断りじゃよ、お主ら人間は……わしより早くいなくなるんじゃから」


 その声に、幾ばくかの寂しさが滲んでいることに、気付かないわけがなかった。


 ◆


「……何? 人間と仲良くするのをやめろじゃと?」

 

 その日は妖怪仲間で集まって定期報告をしていた。

 ……妖怪は人間と仲良くすることはない。

 そもそも妖怪が見える人間というのが珍しいからだ。

 しかし座敷わらしである彼女は、見える人間が多い。

 故に、彼女と関わる人間は多数いる。


「ふん、わしがどうしようとわしの勝手じゃ……貴様らにとやかく言われる筋合いはないわ」


 まぁそれはそうにゃと、猫又が言う。

 それでもと心配するのは、獅子。


「えぇいやかましい、わしがあやつと一緒にいるのは、楽しいからじゃ!」


 人間なんて、自分を置いて先に逝く生き物だ。

 最初はそれを理由に、遠ざけてきたはずだったのに。


「……なんで、あやつだけはほっとけないんじゃろうな……」


 そう口にする彼女の口元は、笑っていたのだった。


 ◇


「……普通に面白くないか?」


 ・それはそう

 ・出来は良いよ

 ・誰が書いたかと、誰宛なのかが透けて見えるだけで

 ・読み物としては良いよ


「な! 最初は『またしえるがおかしなものを』と思ったもんじゃが……なるほどなぁ、しえるは本を書く才能があったんじゃな」


 ・そこじゃねぇw

 ・いやそれはそれで間違ってないんだけど……

 ・[波亭しえる]

 ・あ! 褒められて昇天してる!

 ・まぁ本人が満足してるなら……

 ・クソデカ激重脚本読んでこの感想……

 ・それがマホロちゃんよ

 ・国語の授業って大事だったんだなって、今思った

 ・あぁ……


「え? どゆこと……?」


 ・問『この時の作者の気持ちを答えよ』

 ・あれ系って大体問題文に答え書いてあるよなー

 ・だとするとこの問題結構難しいんじゃ

 ・……そうか?

 ・……そんなことはなかったか


 ◇


 ……結局今でもよくわからないんだけど、これの答えってなんだったんだろうな?

 作者……しえるの気持ち?

 んー……あ!


「俺が引っ越しちゃって寂しい思いをさせたみたいだし、きっとそういうことだな!」


 やっとわかったぞ……今回は結構自信あるぜ!


 ◆


 このときのマホロの発言が配信中であったなら、ツッコミの嵐だったろうことは、想像に難くない。

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