第14話「鉄と炎の終章――龍也vs鬼龍寺、最凶対決の果て」
――場所:廃都グラン=ノワール跡地・中央広場
夜空を焦がすような爆音と魔力のうねりが、激突の中心を包んでいた。
二人の男が立っていた。
一人は、地獄町連合 総代・神堂龍也。
もう一人は、かつて関東の裏社会を牛耳った暴君、外道連合 総長・鬼龍寺 尊。
背後では、地獄町と外道連合の番長たちが、それぞれ満身創痍で倒れている。
残ったのは、この2人だけ――
「……懐かしいな、龍也。お前と真正面からやり合うのは、あの“神奈川抗争”ぶりか?」
「おう。あの時はてめぇ、トラックの上から襲ってきたな」
「テメェがビルの屋上から飛び降りてきたのが悪ィんだろォが!!」
――そして、
ドゴォォンッ!!
拳がぶつかる。大地が砕け、空間が歪む。
それはもう“喧嘩”の域を超えた、魔王戦クラスの激突だった。
◆ 神堂龍也
スキル:喧嘩魂Lv.無限、魔法無効(根性補正)、爆発耐性(慣れ)
スタイル:実戦型ストリート流派「地獄喧流」
◆ 鬼龍寺 尊
スキル:鉄拳爆砕、武装拡張、怒髪天(HP1で攻撃力10倍)
スタイル:破壊主義流・“外道轟拳”
「俺はな、異世界で“王”になろうと思ってたんだよ」
「だったら、“守るもん”が必要だな」
「ハァ? オレにそんなもん必要ねぇ!! オレは最強、それが全てだ!」
「……それが、てめぇの“弱さ”だ」
ドンッ!!!
龍也の渾身の拳が、鬼龍寺の胸に叩き込まれる。
重装甲が砕け、魔力が拡散し、光が辺りを包む。
鬼龍寺は、そのまま吹き飛び、瓦礫に沈む――
静寂。
そして、立ち上がる龍也。
拳を血で濡らしながら、それでも前を向いて立っていた。
「俺たちはな、仲間のために戦う。“連合”ってのは、そういうもんだろうがよ……!」
倒れた鬼龍寺が、苦笑いを浮かべた。
「……やっぱテメェには勝てねぇわ、神堂龍也……」
そして――
「地獄町連合、オレら外道連合の全戦力をくれてやる。これからは……オマエが“てっぺん”だ」
◇ 異世界最大抗争、終結。◇
外道連合は完全降伏し、地獄町連合の名は“英雄譚”として広まっていく。
◆ 翌日、地獄町の定食屋にて ◆
「なぁ龍也、次のターゲットどこよ? 魔王軍? 帝国? 天界?」
「……いや、そろそろ学校戻りてぇ」
「無理無理無理無理!!」
それでも、彼らは進む。
異世界で、喧嘩と義理と筋を通しながら――
地獄町連合の伝説は、まだまだ終わらない。
次回予告
第15話「天界からの指令!? 喧嘩神vs神堂龍也、地上戦勃発!」
天界が地獄町連合を“危険存在”として認定!?
送り込まれたのは、なんと“喧嘩の神様”!?
次回、龍也の拳が天を裂く!