第13話「伝説の“番長連合”、異世界最大の抗争始まる」
――異世界・東方の荒野、“爆炎の谷”。
そこに、突如として現れた砦群。
龍の骨を建材にし、魔族の牙を装飾に使った狂気のデザイン。
「聞こえてっか、地獄町連合ァ――」
黒いジャケットに刺繍された「外道連合」の文字。
中心に立つのは、全身に鉄の装甲を施した大男。
【鬼龍寺 尊】
元・関東外道連合 総長、通称“破壊番長”
スキル:武装化、音圧衝撃、魔力圧殺、カリスマ威圧LvMAX
口癖:「てめぇ、ナメてんのかァ?」
「俺たちはなぁ、“こっち側”でもう一度てっぺん獲るために来たんだよ」
「だが――邪魔な連中が一ついる」
「地獄町連合、お前らだよ」
その背後には、異世界に転生した数百名の元不良たち。
それぞれが別の番長校を率いていた“古の連中”。
かつて、暴走族戦国時代を築き上げ、刑務所送りになったような猛者たちが、
魔物を引き連れ、軍勢と化していた。
◆ 地獄町連合・本部 ◆
「……外道連合、だと?」
龍也の眉がピクリと動く。
「まさか……あの外道高校連合が、こっちにも来てたとはな」
「知り合いか?」とレンが訊く。
「ああ。昔ちょっと“揉めた”ことがある」
「どんな感じで?」
「俺一人で100人ぶん殴って、トップが土下座して終わった」
「全然ちょっとじゃねぇじゃねぇか!!」
一方、アリエルが震えた声で報告。
「彼ら……全員、戦闘能力が国家レベルです……!」
アキラが映像を解析しながら言う。
「魔法すら通じねぇ“スキル偏重型”の戦闘スタイルだな。多分、バ火力と物理で押してくるタイプ」
「なるほど、こっちも力で対抗するしかねぇってことか」
タケシが静かに立ち上がる。
「……総員、集合だ」
◆ 作戦名:【番長決戦・異界の陣】
地獄町連合 対 外道連合――異世界最大の番長抗争、勃発。
作戦の拠点となるのは、廃れた魔導要塞・グラン=ノワール跡地。
市民の避難が進む中、そこに集うのは“筋の通った喧嘩屋たち”。
「俺たちは元不良だ。だがな、曲がった連中にゃ絶対に負けねぇ!」
龍也の叫びに、全員が拳を掲げる。
「「「おうッ!!」」」
そして夜。決戦の火ぶたが落とされる。
◆ 激突:地獄町 vs 外道高校連合
・レン vs 黒焔の爆音丸(元・極東爆音隊 総長)
・タケシ vs “鉄脚”土門(元・南関鉄脚団 団長)
・颯斗 vs 風切の隼(元・天風会 総長)
・千尋 vs “死神目”ロウガ(元・幻影団)
・アキラ vs 電脳のジャック(元・裏掲示板軍団)
・龍也 vs 鬼龍寺 尊(元・外道連合 総長)
「てめぇは前の時も、今も、最後までオレの前に立ちやがるな……!」
「当たり前だ。喧嘩ってのは、“誰かを守る”ためにやるんだよ」
二人の拳が交わる時、魔力の爆発が空を裂く。
――これはただの抗争じゃない。
これは、異世界の未来を賭けた、ヤンキーたちの魂のぶつかり合いだ!
次回予告
第14話「鉄と炎の終章――龍也vs鬼龍寺、最凶対決の果て」
ついに番長頂上決戦、クライマックス! 二人の“喧嘩哲学”がぶつかり、そして導かれる“異世界の未来”とは――?