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「そいつと、そいつが感染してる魔法の細菌兵器の最大の弱点は熱だ」

 謎の女(その2)が、そう解説してる内に、細菌兵器人間の体は……あっさり灰になった。

「え……えっと……これで……終り……?」

「そう、終り」

 あっけない。

 あっけなさ過ぎる。

「病原体も感染者も灰になった。もう大丈夫だ……が……」

「じゃあ、次は……?」

「その前に訊きたい事が有る」

 謎の女(その2)は、サイコ女に声をかける。

「何だ?」

「何でガスマスクを取らない?」

「お前は馬鹿じゃない。でも、その頭の良さは『ひらめき』や『直感』だ。想定外の事が起きた時に、瞬時に対応策を思い付くのは得意でも……『相手が、こう来たら、どうするか?』『こっちが、こういう手を打てば、相手はどうするか?』そんな事を何手先までも何通りも根気良く考えて、相手を罠にハメる事に関しては……私に数段劣る」

 ……えっ?

 罠?

 どういう事?

「で……でも……あんたには、さっきの奴以上に兇悪な手下は居ない筈じゃ……?」

「おい、ガキ、お前……数学苦手だろ?」

「えっ?」

「あと、注意力も散漫だ」

「な……何を言ってるの?」

「そ……そう来やがったか……しまった……。悪い(わりぃ)()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ちょ………ちょっと待ってよ……どういう事? 何が起きてんの?

「お前の味方になってる私の片割れは、お前を魔法で支援する権利は、さっきの1回しか行使しない、そう明言した。残念だが、そいつがそう言ってしまった時……魔法用語で言う『誓言』が成立した。そいつが、その『誓言』を破る事は出来ない。いや、不可能じゃないが……『誓言』を破れば……私達『魔法使い』にとって、とんでもなく恐ろしいペナルティが発生する」

「な……でも……」

「そして……さっきの奴の脅威や兇悪さについて……『以上』と言ったのはお前だけだ。私や、そいつは、さっきの奴が、どれだけタチが悪いかについて『以上』『以下』って言葉は使わなかった筈だ」

「え……?」

 え……えっと……どう云う事?

 な……何……何か罠にハマったらしいけど……その罠の正体が……判らな……。

()()()()()()()()()()()()()()()()()。中学か高校の数学の授業で習わなかったか、小僧?」

「へっ?」

「まだ気付かねえのか、馬鹿ッ‼」

 謎の女(その2)の罵声。

「じゃ、お前の最後の対戦相手を紹介しよう。敵とは言え、健闘を祈るよ。祈ると言っても、多分、私達ほど……神サマってのはクソったれしか居ない、って事を思い知らされてきた奴らも、そうそう居ない以上、どんな神サマに祈ればいいか、見当も付かないけどな……」

 サイコ女の……その言葉と共に……前に出た奴は……。

「あ……」

 しまった……。

 サイコ女は……さっきの奴より兇悪な強敵を作れない。

 でも……「以上」と「より」はビミョ〜に意味が違う。

 ()()()()()()()()()()()()()()()、「()()()()()()()()()

「芸が無くてすまんな。さっきの奴と……」

 さっきの奴が一番兇悪だってのは……さっきの奴を一体しか作れない、って意味じゃなかった。

「同じ能力の持ち主だ」

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