覚醒の森
※あらすじとまったく同じです。
早瀬恋海。漢字で書くと時間が過ぎるのは早いの早に、浅瀬の瀬、恋する乙女の恋、seaの海。よく女に間違われる男。いわゆる「おとこの娘」だった。
しかし、翌日から夏休みという学生にとって最高の日に浮かれてしまった僕は不注意により交通事故に巻き込まれた。
「こんな死に方、異世界転生物かよ。嫌だ。もっと、もっともっともっと生きたい。」
死ぬ間際だというのに、走馬灯というものは不思議と見えなかった。でも、不思議な声がしたんだ。
---逝きたくないか?生きたいか?---
「生きたい!僕を生かせてくれ‼」声にならない声で必死に叫んだ。
そして、そして、そして
僕は意識を失った。
「ふぇぇ。全身がいだいよぉぉぉ」
なんか目、覚めました。え?あれ絶対死んでたって!
走馬灯が見えなかったのって、死んでなかったから?
ふと周囲を見回す。周囲には木々。そして湖。えぇと、山の中です...かね?
湖を覗き込む。自分の体を見る。体には傷一つない。そういえば痛みもないな。
しばし思考。自分の身に起きたことについて考えてみる。
違和感は2つ。
1つは場所。通学中の交通事故で死んだ(仮定)とすると、なぜ森に?
もう1つは体。顔も背格好も以前と変化ない。でもなんか股間に違和感が...
僕、唯一の男要素。そう我がムスーコ様が消えてしまったのだ。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ハイ。女になってます。最近流行り(?)の女体化ですか!?
しばらくして、もう一度湖を覗き込む。
女としてみれば(大切)コンプレックスだった自分の容姿も立派な強みだ。
自分で言うのは少し恥ずかしいが....かわいい!!
サラサラで、男にしては少し長い髪(今となっては女だからちょうどいいか)
クリクリおめめにプルプル唇。うぇ、自分で言ってて気持ち悪くなってきた。
胸はない。男の時と変わらず!
「なんか、寂しいなぁ」
自分の(ない)胸をまさぐっていると不意に、声を掛けられた。
「何をしていらっしゃるのでしょうか...」
初投稿ですので至らない点があれば申し訳ないです。
不定期にはなりますが続けていければなと思っているのでよろしくお願いします。