2 スキル選択
確か、SNSの情報だと、レベルアップできる人は100人に1人程度で、その人は、一騎当千の活躍をしているという。それだけ、人間としての能力を飛躍的に増大するスキルであるということだと思うが、なぜ、魔物を倒した人すべてではないのだろうか。何か条件があるのだろうか。
「スキルを選んでください。
①.剣術 ②.格闘術 ③.魔術 ④.治療術 です。」
もう一度、天の声が頭の中に響く。取らないとずっと言われ続けるのだろうか。まあ、仕方がない。
「治療術だとどういうスキルがあるのでしょうか。」
「治療術で取れるスキルは、体力回復1,解毒1 です。体力回復1は、1時間ジョギングした程度の体力を回復します。解毒1は、軽微の毒を回復させます。」
スキルの説明があるのって、天の声の人は、優しいな。
「軽微の毒ってどういうものでしょうか。」
「・・・・・・。」
そこまでは、教えてないのか。優しくないな。
「魔術だとどういうスキルがあるのでしょうか。」
「魔術で取れるスキルは、火炎魔法1,生活魔法1です。火炎魔法1は、蝋燭に火を灯す程度の火力です。生活魔法1は、使うことで風呂を3日程度入らなくて大丈夫な程度体を洗浄してくれます。」
生活魔法便利だな。これで商売出来るんじゃないか。この世界になって、風呂が入れない人は多いと思うし。そのほか、剣術は、剣術1(剣道初段程度の腕前)、格闘術は、格闘術1(柔道初段程度の腕前)という具合であった。
ここで、ちょっと立ち止まりたい。確かに、レベルアップしていけば、常人よりも戦えるようになっていくが、良く小説とかである勇者みたいになって人々を救わないといけないのだろうか。力を持つものは、それを振るう義務があるというがどうなのだろうか。私は、自衛手段として剣術とかを取ってもよいが、それ以上は望まない。世界を救うとかは、他の人に任せればよいと思う。
なので、体力回復1でお願いいたします。