冬の雨あがり
冬の雨あがりに
吹いてきた風は
丸い背中の人を
震わせている。
雲は少しあるけど、
空は晴れている。
クリスマスの歌が
どこかで聞こえる。
もうすぐ年が行く、
今年が暮れてゆく。
もうすぐ年が来る、
一番、近い未来。
冬の雨あがりに
振り返る日々は、
恋をしていた頃の
青春たち。
夢も少しあるから、
空を見上げていた。
クリスマスの歌を
ひとり、歌っていた。
もうすぐ年が行く。
今年が暮れてゆく。
もうすぐ年が来る。
一番、欲しい未来。
冬の雨上がりは、
お日様に甘えて、
ゆっくりでもいいか。
できることから。
鳥が少し鳴いて、
空に帰ってゆく。
クリスマスの歌に
いつかは帰りたい。
もうすぐ年が行く。
今年が暮れてゆく。
もうすぐ年が来る。
一番、好きな未来。