陽キャな神様
僕は今あたり一面が真っ白な空間にいる。目の前にはムキムキで肌が黒い陽キャっぽい人が座っている。
ここは、あの後死神に連れてこられた場所だ。
どうやらここで転生の手続きをするらしい。
「こんにちは、君の転生を担当するヴィシュヌってもんだ。君には、俺が管理する世界に転生してもらうよ。」
「こ、こんにちは。お手柔らかにお願いします。ヴィシュヌ様が管理する世界ってどういうことですか?地球じゃないってことですか?」
そう聞くと、ヴィシュヌ様は驚いた顔をした。
「なかなか、鋭いね。そう、今から君が転生するのは地球ではない。エースっていう名前の一応、異世界だ。」
(一応?まあ、いいや)
「異世界転生きたー!やっぱりそこには魔物とかいるんですか?」
「ああ、もちろんいるよ。今時の子はやっぱり好きなんだね。君は、辛い人生を歩んできたみたいだから、ちょっとしたプレゼントをあげよう」
(プレゼント?これ絶対チート能力だ!)
「ありがとうございますー!」
「う、うん。凄い喜ぶね。それと性別も決められるけどどっちが良い?」
(性別を決められるのかー。女性にも興味あるけどやっぱり男でいいかな。)
「男でお願いします!」
「了解。あ、それともう一つ。普通なら転生先の世界では前の記憶はなくなるんだけど、君は特別に記憶をそのままにしとくから。」
「いいんですか!?ありがとうございます。でも、なんでこんなによくしてくれるんですか?」
「あー、気にしなくていいよ。ただの気まぐれだから」
なんだ、気まぐれか。僕が特別かと思っちゃったよ。まあ、いいや。異世界楽しもー。
「それじゃあ、早速転生を始めるね。第二の人生楽しんでね」
「はーい。ありがとうございましたー」
こうして、僕は意識を失った
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いやーなかなか面白そうな子が来たな。これで、やっと8人揃ったか。それじゃあ、次の仕事に取り掛かるか。
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その日、エースでは8つの新しいダンジョンが誕生した。それは後に八大神域ダンジョンと呼ばれ、幾多もの英雄と呼ばれる冒険者が挑戦したが、誰もクリア出来なかった。八大神域ダンジョンが誕生してから20年後、エースの世界中に神域ダンジョンを攻略する8人の英雄が生まれるという予言がなされた。1人の神の思惑により、エースの世界に新たな時代の幕が上がったのであった。