レベルアップと新スキル
僕は今、レベルアップしたステータス画面を見ている。こちらがそのステータス
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加藤拓也 lv.2
称号:「期待されし者」
HP:100/100→150/150
MP:50/50→100/100
STR:5→10
DEF:3→5
AGI:4→9
INT:6→13
LUK:10→20
スキル
L :「無限の才能」
U :
N : 鑑定、初級剣術.10、睡眠耐性、疲労耐性、初級弓術.8、魔力感知
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レベルが上がりほどよくステータスが上がっている。他には、特に変わった所はないかな。あれ?スキルが1個増えてる。魔力感知?魔力感知ってことは、魔法スキルが覚えられるようになるってことか?僕は早速説明書を開いてみた。
\パッパカパーン/
レベルアップおめでとうございます!レベルアップ特典として魔力感知が贈呈されます!これからは魔法スキルもバンバン入手してくださいね!
New取得可能スキル
初級火魔法、初級水魔法、初級風魔法、初級砂魔法、初級土魔法…etc
たくさんの魔法スキルが羅列されている。待望の魔法スキルだ。異世界と言ったらやっぱり魔法だしね。さっそく、初級火魔法のページを開いてみた。
[初級火魔法]
まず、魔力感知を使い火の中に両手を5時間入れ続ける。その後、30分間全身を火の中に入れる。このスキルは火魔法で魔力を1000使う毎にレベルアップする。
は?何言ってるの?頭おかしいの?火の中に全身入るとか絶対死んじゃうって。あ、分かった。また火耐性とかのスキルがあるんでしょう?僕は火耐性のページを探すとすぐに見つかった
[火耐性]
24時間全身を炎に包まれる。
こちらの方が鬼畜でした。24時間火達磨ってそりゃ火耐性っていうより、火に慣れただけじゃね?それよりも、家族が見てる前で火の中に入るのは、変な心配をされそうなので火魔法は諦めることにする。
そうなってくると、家で出来そうなのは水魔法かな。そう思い、僕は初級水魔法のページを開いた。
[初級水魔法]
水の流れを感じる所で、両手を5時間入れ続ける。その後、30分間全身を水の中に入れる。このスキルは水魔法で魔力を1000使う毎にレベルアップする。
うーん、こっちの方が簡単そうだけど、水の流れを感じるところって川とかかな?家の近くの川だと人の目があるから出来そうにないし、これは山奥の川でやるのがベストかな。それと、30分間水の中に全身入れるって30分間息継ぎなしってことだろ?これは酸素ボンベを使っても良いのかな?
そう思っていると説明書の初級水魔法のページに説明が書き加えられた。
[初級水魔法]
水の流れ〜レベルアップする。このスキルは、酸素ボンベを使用した場合取得出来ません。
そう説明が書き加えられていた。この本僕の心を読んでるのか?
やはり酸素ボンベは駄目なようだ。そうなってくると、潜水みたいなスキルがあるのかもしれない。僕は、再び説明書を見た。
[潜水]
24時間水の中に入る。このスキルは空気操作のスキルを入手してから取得することをオススメします。
はい、相変わらずの鬼畜使用。それよりも、今回は親切にアドバイスをしてくれている。なになに、空気操作か。さっそく説明書を見てみた。
[空気操作]
空気を肌で感じとる。裸で24時間過ごせば取得出来るかも。
なんだそれはー!完全に変態じゃないか!家の中でもそんなこと出来ないよ。しかし、これが今出来る唯一の方法のような気がする。明日はちょうど日曜日なのでやるしかないだろう。僕はさっそく服を脱ぎ全裸になった。今は、17時なので、明日の17時まで裸でいればいいのだろう。明日の17時まではなるべく家族に合わないようにしなくちゃ。
翌日…
今の時刻は16:58分。後2分でスキルが手に入るはずだ。僕は、あの後からトイレ以外では部屋から出ていない。夕食の時とかに、母さんに呼ばれたが、体調が悪いと言って食べていない。それを母さんが心配して僕の部屋に入ってこようとしたが、なんとか阻止した。
普段は、全く僕の部屋に来ない妹の朱音もこういう時に限って僕の部屋に入ってこようとするのだ。それらを何とかしのぎ、後2分でようやくこの変態生活も終わる。いつもより24時間が長く感じたよ。
2分後…
ジリリリリ、ジリリリリ
僕は17時にセットしておいたアラームを切り、服を着る前にステータスを確認した。
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加藤拓也 lv.2
称号:「期待されし者」、「変質者」
HP:150/150
MP:100/100
STR:10
DEF:5
AGI:9
INT:13
LUK:20
スキル
L :「無限の才能」
U :
N : 鑑定、初級剣術.10、睡眠耐性、疲労耐性、初級弓術.8、魔力感知、空気操作
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よし、しっかりと空気操作のスキルが手に入ってる。それを確認した後、僕はすぐに服を着た。さっそく空気操作のスキルを使ってみようとしたところ、ステータスに見慣れない称号が追加されているのに気付いた。
(お、称号が増えてる。やったー)
どんな称号かと見てみたところそこには、「変質者」とあった。変質者?どゆこと?不思議に思い、僕は「変質者」の称号を詳しく見てみた。
「変質者」
疑いようのない変態に与えられる称号。変態と言われるたびに攻撃力が100アップする。ただし、1時間でその効果は切れる。
気に入らない称号だが、中々強くないかこれ。しかし、変態って言われなきゃいけないのか。これは、もしもの時まで誰にも教えない方が良いな。
それじゃあ、気を取り直して空気操作のスキルを試しますか。って言っても何すればいいのかわからない。僕はとりあえず深呼吸をし、空気を感じてみることにした。すると、僕の周りを何かが流れてる感覚があった。これがおそらく空気の流れだろう。空気の流れを感じとった僕は、流れを止めたり流れを逆にしてみたりしていた。
しばらく空気の流れをいじった後、僕は潜水におけるこのスキルの使い方が分かった。このスキルでは、ある程度の空気を留めておくことが出来る。それで僕の顔の周りの空気を留めておけば30分の潜水ぐらい余裕だ。イメージとしては、宇宙服の頭の部分を被っている感じだ。
ようやく水魔法のスキルを手に入れることが出来そうになったので、明日人に見つからなそうな川に行こうと思う。そうして僕は、近くの人が居なそうな川をスマホで調べるのだった。
翌日…
僕は今、埼玉県のとある山に来ている。ここは昨日調べた誰も居なそうな山で川も流れている。学校終わりにすぐに来たので今は16時だ。今から始めたら帰るのが遅くなるので、母さんに連絡を入れておく。それじゃあ、さっそく始めますか。
川に両手を入れてから5時間が経った。辺りはすでに真っ暗だ。少し怖いのでさっさと終わらすことにする。僕は、空気操作で顔の周りに空気の塊を作り川の中に入った。夜の川はとても寒い。それを我慢して30分が経った。僕はすぐに川から出てステータスを確認する。
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加藤拓也 lv.2
称号:「期待されし者」、「変質者」
HP:150/150
MP:100/100
STR:10
DEF:5
AGI:9
INT:13
LUK:20
スキル
L :「無限の才能」
U :
N : 鑑定、初級剣術.10、睡眠耐性、疲労耐性、初級弓術.8、魔力感知、空気操作、初級水魔法.1
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しっかりと初級水魔法が追加されていた。これまでと比べてかなり楽だったが、そういう時もあるのだろう。
僕は帰り支度をし、駅へと向かい電車に乗り家に帰った。今はもう23時だ。玄関前に母さんがいてめちゃめちゃ怒られました。さすがに遅すぎたみたい。次からは気をつけよう。