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ドクターヘリ。上空を飛んでる。
機体が葉っぱを舞いあがらせて付近に着陸した。緊急医療のスタッフが担架を持って駆けつける。
デブである俺の体重に苦しみながらも担架で担ぎあげる。ナナコ女史は俺の手を握って離そうとはしなかった。
「元気になったら、いっぱいいっぱい、いろんなことしましょうね!」
一体なにを仕出かすつもりだ……だけど自然と嫌な気はしなかった。俺は彼女に惹かれているのだ。
若いから彼女のことが好きなんじゃない。
たぶん、俺は、ナナコ女史じゃなきゃ駄目なんだ。
欲望が溢れて、今にも漏れだしそうだった。軽い失禁。
「あ、そういえば、MS社が緊急会見開くとかいってましたっけ」レオギがいった。
嫌な予感……例え話の如く浮かれた者は結局鼻を弾かれる。
俺の場合は、今日がその日だった。胸元がヴァイブレーション。
7搭載のスマホが振動する。予感は的中した。
それは通知。ニュースアプリから──
『MS社がPrin/DOS10の無料アップグレード期間を延期。7月29日以降もOSを無料配信すると決定』
一瞬にして全身から血の気が引いた。画面がブルースクリーンに反転して7%の表示に変わる。
胃酸が喉元方面に逆流してくる。
俺は無駄だと知りつつ、スマートフォンの電源を落とした。




