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4-4

 マウントからの一撃。粘着質。続ける。


 死なない程度に、何度もくり返す。また、パンチ。


 口のなかに血の味が広がっていく。


 奴はこういう。「すいませんね。僕の専門は空手じゃなくてムエタイの方なんですよ」


 肘・膝・キック・パンチ・首相撲がOK──それでも、相手への金的は反則技じゃないのか?


「なんで隠してた?」と俺。


「実はひとり殺してましてねえ。若い頃の喧嘩ですよ。

 会社に格闘技マニアが数人いるから、バレたらマズいかなって」


「それでボコボコにされたのか?」


「ヘナちょこパンチでやられるフリは正直キツかったですよ」


「うちの会社で、10へのアップグレードを仕込んだのはお前か?」


「そうですよ。どうです、完璧に社員を演じていたでしょう。

 証拠隠滅の為に、ナナコさんのPCを破壊したというわけですよ」


「普通、そこまで、やるか……」


「ふふふ」


 笑いながら奴はいった。


「ところで、どうして、同じようにあなたのタマを潰さなかったのかわかりますか?」


「弄ぶつもりなんだろ」


「違いますよ。潰したら、切断することができないじゃないですか」


「そんなに俺のことが憎いのか?」


「それも違う。僕はあなたのことが大好きなんだ。食べてしまいたいぐらいにね。

 僕はあなたのことを愛しているんですよ」

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