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「お久しぶりですよ、チョーさん!」早口でシムラーがいう。「といってもトラバーユした身の上であるこの僕はもうこれっぽっちもあんたになんかに敬意という名のヨイショでワッショイを支払うつもりなんて八百屋の親父が髪の毛サラサラないんですけどね!」
ここで会ったが百年目みたいな……
「サクっと、オヤツ感覚で終わらしてやりますよ」
「具ぐぐぐおおおお!」肩を押さえたゴリラ野郎の叫び声。
シムラーが軽く肩を捻ると、ゴリラ野郎の右手から力が抜け落ちていく。
顔面を蹴りあげた。顔が歪む。苦悶の表情。
シムラーの前ではゴリラ野郎も単なるチンピラにすぎなかった。
シムラーが首を刈る。ゴリラ野郎の巨体がいとも簡単に投げ飛ばされてしまった。
「くそ~~~~~!」
牛のように突進した。
この状況で優っているのは俺の体重ぐらいしかない。
「痛えな!」
タックルを決めた。低い姿勢から奴の腰にしがみついた。
パンチに混ざってキックの雨が降ってくる。
重たい一撃。背筋に落ちた。痛み。徐々に手から力が抜ける。
「離せよ、ボケ!」
手を離した。
奴は俺の身体を掴み、おもいっきり膝を蹴りあげた。
鳩尾に入る。一瞬、意識が遠くへ飛んだ。
「あんたは後で遊んでやるよ!」
笑う。奇妙な笑い。奴はゴリラ野郎の元へ。
踏みつける……
「嗚呼……唖々……あああああ……ぁぁぁぁぁ……」
悲鳴……残酷な悲鳴……
ドロリとした液体がゴリラ野郎の股間から漏れだしていた。




