表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/76

3-11

 だだっ広い、和風建築の屋敷だった。渡り廊下を進み、俺たちは角の部屋に通された。


 畳。窓には障子。


 三方を引き戸で仕切られたこの部屋。出された茶菓子とお茶。毒でも入っていそうな気がして、俺もナナコ女史も手をつけることはなかった。


 勢いよく戸が横に引かれる。小柄な身の丈の老人。数名の従者を引き連れ、奥の上座にドスンと腰を降ろす。老人は肘掛けに手を置いた。名前が肛門様って……意味がわからない。


 俺たちは下座。ビジネスマナー的にはあまりよろしくない構図。

 こいつが偉いさんなのか?──老人がいった。


「はるばる、よう来られた客人の方々!」ゴリラ野郎に目をむける。「お猿!」


 モンチッチーと呼ばれていたゴリラ野郎はどうやらこの場所ではお猿と呼ばれているようで……

 ゴリラ野郎は俺からラップトップPCを奪い取ると、老人にうやうやしく献上する。どうも不憫である。


「なるほど、なかなか良いデザインである!」女の尻でも撫でまわすように、隅から隅までめで始めた。「お猿、これは何年モノなのだ?」


「は、調べましたところ、購入したのは三ヶ月ほど前でしたが、数日前にメーカー側から最新の夏モデルが発売された為にすでにオワコン。型落ちとなりました7搭載のノートPCにございます」


「なんと、ビンテージではなく型落ちとな!」


 よくそこまで調べ……俺の個人情報、流出しまくりじゃないか……


「うむ、型落ちにしては美品じゃのう」


「はは、持ち主があまりPCに詳しくない人物なのだと思われます」


 放っておいてくれ……奴は触りまくる。画面にも触れる。電源の落とされた俺のラップトップは奴の指紋ベッタリだ。ちなみにタッチパネル仕様じゃあない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ