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「なるほど」しれっといいやがる。
「ナナコ女史の荷物は今、僕の部屋に置いてあるんですが……」
「お前の部屋に泊めてやってくれ」
「それはいけませんよ~」レオギがいった。「僕は皆さんにゲイだと思われてるみたいですが、違いますからねえ~」
「なあ、レオギ」俺はいった。「お前、本当はゲイなんだろ? 俺にはなにも隠す必要はないんだぜ」
「チョーさん、勘弁してくださいよ」レオギがいった。「僕はゲイじゃなくてヴァイですから。誰よりも自分の欲望に忠実なだけですよ。入れるのも入れられるのもOK。ナナコ女史に慰めを要求されたら、どうやって抗えばいいんですか?」
「そのまま、受け入れればいいんじゃないかな」
「そういうわけにはいきませんよ」とレオギ。「僕が誰よりも繊細な精神を有していると、チョーさんもご存知でしょうが。そうなったら、気まずくてもう会社にはいられませんからね。困るでしょ、そんなの」




