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2-4

「なあ、そろそろ帰った方がいいんじゃないのか?」


「恐れ入谷の鬼子母神」


「きっと、君のまわりの人間も心配してるよ」


「その手は桑名の焼き蛤よ」


「そんなこと、こんなことナナちゃんにやらせ続けたら、女性の人権を擁護する団体に目をつけられちゃうよ」


「なにが南京唐茄子南瓜」


「いや、意味わかんないから……」


「犬だニャー」


「いい加減にしなさい!」


 不意に笑顔と画面を俺にむけた。


「これ、凄く楽しかったですね」


 待ち受け画面には、去年、うちの社員全員で参加したハロウィンパーティー。

 俺は誰よりも雷様のコスプレがよく似合うのだ。


「また、連れて行ってくださいね」


 いつもこの笑顔に俺はやられてしまう。

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