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寝不足の朝 狙われる!?

「キャー!大変!遅刻する!!!」

私は髪の毛を整える暇もなく、アパートから飛び出して地下鉄に向かう!

化粧もしてない・・・まあ化粧したところであまり変わらないけど・・・


昨日神楽さんに会って、興奮して眠れなくて・・・・

暇だったから神楽さんの事をちょっと調べてみた・・・。

私の知らない俳優神楽優介を知って、余計に眠れなくなって・・・・この有様!


あの悲しい瞳のわけが少しだけわかったような気がした・・・・


神楽優介・・・・一年前に婚約者と死別・・・・

神楽さんの運転でのドライブ中に橋から川に転落・・・・

婚約者の人は帰らぬ人となった・・・

神楽さんだけが助かり、その当時はマスコミに色々な事を書かれたり、言われたりしたらしい

自殺疑惑・・・・ひどかったのは殺人疑惑・・・・


ネット上の文字を読んでるうちに、吐き気がするくらいイライラしてきて・・・・

眠れなくて・・・・結局・・・朝方になって寝てしまったらしい・・・・


神楽さんの中にはまだその人がいる・・・・

それはあの瞳を見ればわかる・・・

私がはいるスキなんて・・・・きっと無い・・・・


期待してない!なんて言いながら、密かに期待してる自分に気付く・・・・


あぁぁぁ!もう!!イライラする・・・・

私は寝癖ではねてる髪の毛を掻きながら、地下鉄の階段を下りようとした、その時!

え!?・・・・あれ!?・・・・・

バランスを崩して体が傾き、そのまま階段を転がり落ちる!

い・・・ま・・・押された!?

体中に激痛が走り、意識が薄れていく・・・そして何も見えなくなった・・・・。



う・・・・ん・・・・

気が付くと、白い天井が見えた・・・・

私はベッドの上に寝ていた・・・・・病院!?

そうだ・・・階段から落ちたんだ・・・・イタタタタ

体中に痛みが走る・・・・

「気がつれましたか?」

看護師さんが優しく声をかけてくれる・・・・

「大した事がなくて良かったですね・・・・打撲と右足の捻挫だけで済みましたよ・・・・あと携帯電話はこの病室の中であれば使えますので・・・・その足では歩くのが大変でしょう?」

看護師さんの言葉に、頭を打ってなかった事は良かったと思ったけど

・・・・とにかく痛い・・・。

「ご家族には連絡しましたから、もうすぐ来られると思いますよ・・・・」

看護師さんのその言葉に私は愕然とした・・・・・

呼んで欲しくなかった・・・・あの人に会いたくもなかった・・・・


そこへ病室に近付いてくる足音が聞こえる・・・・その足音は病室の前で止まった

病室のドアが開く・・・・・

そこには・・・・私の母とは呼びたくない母とあの男が立っていた・・・

「・・・麻未!・・・・大丈夫?」

母親が入ってきたのを確認すると、看護師さんは病室から出て行った

母は私に抱きつき泣いていた・・・・本当に泣いているのだろう・・・・

自分の中の冷静な自分が母の行動を分析している・・・・そんな自分が悲しかった。

血のつながりの無い父・・・・父と呼ぶにはおぞましい・・・・

私は目の前のその男を上目遣いで睨んだ・・・・男は私を見るなり鼻で笑いながら目を背けた。

「悪いんだけど・・・・帰ってくれない・・・・もう来なくていいから・・・・・」

私は母を突き放すようにそう言った・・・・

母は私からゆっくりと離れ、私の顔を揺れる瞳で見ていた・・・・悲しい表情だった。

私より男を取った母・・・・

母は私がそう言った言葉の意図を十分に理解してるように見え、黙ったまま目を伏せ、病室を後にしようと私に背を向け歩き出す・・・・・

ふと、病室を出る瞬間、立ち止まり、私の方を振り返った・・・・

その表情は、何か物言いたげに見えた・・・・・ごめんね・・・・

言葉にならない言葉が私の心の中に響いてきたような気がした・・・・

母は目を伏せそのまま帰っていった・・・・。

一人残った私は深いため息を一つつく


窓の外に目をやると青空が綺麗で遠くの方まで見えた。


あ!ああ!!忘れてた!・・・・店長に電話しなきゃ!!

私は足元に置いてある鞄を引っ張って、携帯を取り出す


メール着信?


誰だろう?・・・・見た事のないアドレス・・・・


そこに書かれていた文字に・・・・怖さを感じた・・・・


 怪我で済んでよかったな!

 神楽優介に近付くな!

 今度は・・・・


この3行で終っていた・・・・・


やっぱり・・・・階段から落ちたんじゃなく、落と・・・されたんだ!

私の中の不確かな感覚が確信へと変わる。


携帯を握り締めた手が微かに震えていた・・・・・


楽しんで読んでいただけてると嬉しいのですが・・・


優介の過去の傷を麻未は癒す事が出来るか・・・・

麻未の過去にも何かがあった・・・だが麻未はそんな事には負けない!

唯一の気がかりは階段で麻未の背中を押した犯人は誰なのか!?

次回をお楽しみに


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