本山綾未的、日常。
.......
Q:いつまで、この状況が続くのでしょうか?
A:即刻、生徒会執行部が解決させていただきます。
Q:なぜ、先生たちが解決させないのでしょうか?
A:もし、万が一の時に責任を取るのが嫌だからです。
Q:では、なぜ生徒会執行部は解決してくれるのですか?
A:生徒会は生徒のためにあるからです。
以上本年度、生徒会生徒会長松本空君へのインタビューでした。
記:新聞部部長 本山綾未
「.....まあ、いいんじゃないか。」
空は、透き通るような、心地の良い声で発効前の学校新聞から目を上げながらそう言った。
私はこの声が大好きだ。心が洗われた気分になれる。
ああ、しあわせ!ホント、幸せ~
女子副会長になれて本当に良かった。(しかも、空君の指名だもん!超嬉しい)
新聞部の部長もやっていて大変だけども、
でも でも!そのかわり女子副ならいつでも理由をこじつけて空君に会える!(最高よ!)
アヤミ的一人妄想劇に没頭していると
「どうかしたかぁー?ニコニコして~」
村田がニカニカしながら、私に聞いてくる。(こいつまさか、私が空君好きなの知ってんのか?)
「う、うん。なんでもないよ。」
いつもの良い子ちゃん優等生スマイルを見せつける。
「ん~、ならいいけど。」
すぐに興味をなくしたように、村田はそばにあったチョークを持って黒板に、
青い狸を書き始めた。
(なかなか、うまい。日本産になっている。私が描くと中国産になるのはなぜだろう?)
それにしても、危なかった。村田が飽きっぽくてよかった。
村田が、黄色い狸も書き始めたころ
引き戸のガラス窓に人影が見えた。出雲かな?
カラカラッカっ
たてつけの弱そうな引き戸を足で開けて(礼儀正しい奴だと思ってたけどそうでもないのか)、大荷物で出雲は入ってきた。
いつもはクールに決めてくるくせに今日は、そうでもない。(足で戸をあけるくらいだからな。)
「何か、ありましたか?」
私はニッコリスマイルで可愛く少し高めの声で聞く。
コレ男子に結構効くんだよねぇ
普通の人間だったら、私の美貌(?)を持ってメロメロよ
.....たぶん。
「これもって、」
人がモノを聞いているのに無視して、
女の子に自分の荷物持たせるなんてどんな根性してんのよ、コイツ。
まあ、学年首位のがり勉君は、女の子なんて興味なさそうだけどね。
そんな、出雲が私に持たせたのは、見た目の割に軽い段ボールの箱、、、意外と優しいじゃん!とはいかず、見た目通りに重い段ボールだった。
「ぅ、うお、ぅ.....」
変な声を出しながら、フラフラ黒板の前まで運ぶ私。偉い、偉い。
抑えろ、抑えるんだ、今出雲を殴ったら、私の株が大暴落だ。抑えるんだ!私の怒りと拳!!
「あーさんきゅー......。」
........いつか、いつか巡りめぐって誰かが出雲を殴ってくれると思って抑えよう、な、頑張れ綾!
ハアハア言いながら、私はバカモ(出雲のあだ名今決めた)に尋ねる。
「この箱何が入ってるの?」
え、わかんねえの?メンドクサっという顔しながらバカモが
「その箱は...」
「その箱には、アンケートが入っているんだよ。本山さん」
バカモにかぶせるように、空君が教えてくれた(優しい。この点が、バカモとは違うわ)
何のアンケートだろうか?うーん??
新聞部に顔も出さないといけないケド、生徒会の仕事をおろそかにすると大変だ。
分からな~い、どうする!聞くか!!
「あ、アンケート?」
ぁ、失敗。アホみたいじゃんか、アンケートって何?って聞くのが普通だろうが!
しかし、空君は優しい。(さすがだ。)
「そう、アンケート。このアンケートの分析が、この生徒会の最初の仕事さ。」
ニッコリ笑いながら空君はこう続けた。
「じゃあ、頑張ってアンケートの分析を始めよう!!」
「「「おーう!!」」」
この空気大好きっ!
本山綾未、今日も一日(あと、半日以下だけど)頑張ります!!