粛清準備
「えーであるから.....ここで√を.........で.....2√4×xのそして.......二乗とします。」
中年の先生の声が、なかなか聞き取れない。
まあ、無理もないか。
いつも通り、
いつものように、
目をつけられないように
静かに、
できるだけ
そして、できるだけ目をそらす。
気づかれないように、鼻をつまむ。
僕はクラスの中では、普通に人気があって人並みに成績が良くて実に普通な男である。
教室の後ろで、大量の香水をかけて、ワックスで髪を立てて似合わないピアスをしてパンツが丸見えの腰パンか、色気のない短いスカートをはいて、べちゃくちゃしゃべって怒られない、あいつらとは
違う。
先生たちはとうの昔に怒ることを忘れた。
仕方のないかもしれない。
何をしても、体罰と言われる時代。
だからといって
悪いことは悪いと教えられなかったあいつらはどうなるのだろうか。
正しいことも、正しくない。そうゆうことなのだろうか。
僕は認めない。
正しいことは正しい。
悪いことは悪い。
もう中学生だ
そんなことくらい小学生の時にだってわかってた。
僕は認めない。
あいつらが自由に生きられる学校を
僕はこの時、生徒会長になることを決めた。
いつでも、
あいつらを叱り
正しき道に運ぶことができる
しっかりとした
名だけではない生徒会を
僕は作ってやる。
2年の二月生徒会長に僕の友人が僕を推薦した。
立候補の方がいい気もするが、落ちた時、哀れな目で可哀想にとは見られたくはなかった。
「「お前なら、生徒会長なんて楽勝だぜ
むしろ大統領になった方がいいんじゃないか」」
そういってくれる面白い友達。
「「がんばってね」」
可愛らしい女友達。(決してチャラチャラしてる女ではない)
「「もしも、生徒会長になったときのはあの約束忘れんなよ」」
僕を推薦した友達。
そういってクラスのみんなは僕を応援した。
(あいつらを除き)
僕はぶっちぎりの1位で生徒会長になった。
さあ、始めよう
世直しならぬ
学校直しを
僕は認めない。
あいつらをその存在を、
僕は認めない。