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青き華よ希跡なれ  作者: 溶枸由 佳月
第三・五章,ベテルギウス
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傷……つけた?

来た道を戻ると、クレノ達が分かれた時と同じ場所で待っていた。


「二ビルはあったか?」


「それが全っ然見つからなくて。

アオトは、どうだったの?」


「あー……失敗した、かな」


「そっか。

どうする?

あの()は多分嘘ついてないだろうし、もう一度話を聞いてみようか」


「それがいいと思います」


「だな!」


「あぁ……それが、いいと思う」


今は仕事中だ。

なのにああやって勝手に(ひと)の事情に首突っ込んだからいけなかったんだ。

だから、また会ったとしてもちゃんと謝って………。


「………」


「アオト、ほら行くよ?」


「あ、あぁ」



「───げっ……お、おい、一体これはどういう事なんだ?」


色々聞き込みをして、ククが居るという休憩所に来たと思えば、まさかノエルと一緒だったなんて。


「だ、だって、アオトが連れてってくれないから」


「だから、これは仕事だって言ったよな?

あと、一週間ぐらいで帰るとも」


「う……で、でも、ほら、今までも私が居た事で解決した事が───」


「調子に乗るな!!

大体俺はあの時もついて来ていいなんて、一言も言った覚えも、許した覚えもないからな」


視線を感じ、振り返るとクレノは呆れたような目で、モリンは何故かキラキラした目で、そしてエンゲはどこか気に入らないような目をしながら見られていた。


「大声出したのは悪かった……」


「いやぁ、それにしても珍しいね。

アオトがこんなに生き生きと話してるの初めて見るかも」


「そうなんですか!?」


ノエルがそれに食いついてしまった。


「今はそれより、なんで……ククと一緒にいるんだ?」


「それは、この島に来てすぐに泣きながら走り去るククちゃんを見て追いかけて。

相談を受けてたの。

誰かさんに泣かされたって」


「うっ……言い方が悪いぞ。

確かに泣かせてしまったのはそうだが───」


「あら、女の子を泣かせてしまったのですか?

いけませんよ、とあれ程言ったじゃないですか。

あれで足りませんでしたか?」


「女の子を泣かせるなんてサイテーだな。

俺だったら、ぜってーそんな事させねぇ」


「あれ程言ったって、それはどういう───」


「あぁ!

話がごちゃごちゃになるから、一旦皆黙れ!!」


しーーんと、急に静かになった。

これはこれでなんだか、気まずい。


「こほん……それで、俺達は……っていうか、クレノが喋るはずだよな」


そう言って後ろへ下がろうとするのを、クレノが止める。

この中ではクレノがリーダーだ。


「いやいや、ここで引くのは無しでしょ。

ほら、早く続き」


「クレノまでやめろって……」


「リーダー命令だよ。

ほらほら」


「………」


そして、ククと目が合った。


「……仲良さそうじゃん。

あ、あれだけ親しくないとか言っときながら」


「そんな事を言ったんですか?

私達のこの7年はなんだったと言うんです?」


「頼むから今だけは黙っててくれ……。

………謝ろうかとも迷ったけど、よくよく考えてみればそっちもそっちで俺の気に障るような事を言ったから、おあいこだよな」


「……っ。

……あ、あああっそ。

か、勝手にすれば」


「ふ、2人とも喧嘩しないで。

ね?」


オロオロしたように俺とククを交互に見るノエル。

カナヤが手を叩き、立ち上がる。


「はいはーい、貴方達はなんでククちゃんに会いに来たんすか?

その言い方だと謝るつもりじゃなさそうですし?」


「俺達は……ある場所を探してて、そこについて詳しく聞く為に来た」


「……分かりました。

どう?あの人達と今話せそう?」


「え……えっと」


チラッとこちらを見たククは、「む、無理そう……です」と答えた。


「という事ですので、私達におまかせくだされー。

お急ぎなのですか?」


続いてシャーロットがクレノに確認をする。


「いや、急いではないよ。

うちのアオトがククちゃんにご迷惑をかけたようだし。

明日出直すよ。

それでいいかな?」


「……は、はい」


その場を離れようとする俺の元へノエルが駆け寄って来た。


「私、この島に居るから!

だから、何かあったらここに来て?

いつでも相談に乗るから」


「……あぁ。

ありがとうな」


「ふふ。

それと、ちゃんとククちゃんと仲直りする事。

約束だよ?」


「………分かった」


指切りを交わし、ノエルと分かれた。

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