限りなき贈り物 from……
「ジェミニック・トゥワイスっ…… 」
私は繰り返す。
「ジェミニック・トゥワイスっ……! 」
自分への二倍を。
「ジェミニック・トゥワイスっ……!! 」
彼も繰り返す。
「ジェミニック・トゥワイスっ……!!!! 」
自身への二倍を。
「ジェミニック・トゥワイスっ!! 」
「ジェミニック・トゥワイスっ!! 」
私たちは繰り返す。
「ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」
「ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」
敵への二倍を。
「ジェミニック・トゥワイスっ!!!!!! 」
「ジェミニック・トゥワイスっ!!!!!! 」
そして、お互いへの二倍を。
「私達の二倍の力を四倍にトゥワイスっ!!!! 」
パンッ
「四倍になった力で、一度しかない制限回数をトゥワイスっ!!!! 」
パンッ
「増えた制限回数で、四倍のジェミニック・トゥワイスを十六倍にトゥワイスっ!!!! 」
パンッ
「その十六倍で、僕らのスピードとパワーをトゥワイスっ!!!! 」
パンッ
「今跳ね上がった身体能力で攻撃しつつ、敵にかかる重力をトゥワイスっ!!!! 」
ズガァ!!
「お前が受けるダメージもなっ!!!! 」
ドガァ!!
「残った制限回数で、さらに十六倍のジェミニック・トゥワイスを、えーと……二百五十六倍にトゥワイスっ!!!! 」
「その二百五十六倍をさらに、えーと……とにかく、ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」
「制限回数を増えた制限回数を使って、トゥワイスっ!! こんなこと出来る時点で計算はもう無理でしょ。」
「そりゃ、 そうか。制限を倍に出来るってことは、タッチの数次第で無限に発動出来るってことだしな……身体能力をトゥワイスっ!! 」
「体力をトゥワイスっ!! 流石に負担が出てきたけど、こうすればチャラだもんね。」
「トゥワイス能力を、さらにトゥワイスっ ……なんて繰り返してるが、もう“トゥワイス”どころじゃないな。無限とかとんでもなくかけ離れた数字、自分で言い出しちゃってる。」
「もう一回身体能力をトゥワイスっ!! だって、本来こんなこと出来る能力じゃないんでしょ? 双子座の力って。」
「敵の重力をトゥワイスっ!! ああ、元々このグローブは一つしかないはず。自分の右の手の平で自分の右手の平に触れられないから、グローブ自体もその能力も二倍にすることも出来ない。」
「ダメージをトゥワイスっ!! あらゆるものを二倍に出来るってだけでも十分強力だったけど、あくまでそれ以上の倍率は出せない仕組みだったわけね……私達が二つのグローブのそれぞれと一体化して手に入れるまでは。」
「だからこの無限は本来あってはいけないはずの挙動……いわゆるバグだな。無限向上なんて、ゲームだったら速攻でアプデ修正入ってるぞ。もっと、制限をトゥワイスっ!!」
「身体能力をトゥワイスっ!! なら、その“バグ”をお姉ちゃん風に言うと“歪み”ってことになるんだ。」
「トゥワイスっ!! 正確には“歪み”から生まれた更なる“歪み”だけどな。」
「トゥワイスっ!! そっか……じゃあ、この無限も…… 」
「トゥワイスっ!! ああ……そういうことだ。 」
「そう……じゃあ、なおさら負けられないわねっ!!!! 」
「ああ!! 言われなくてもっ!!!! 」
パンッ
そして、私達は敵が倒れるまで繰り返す。二倍からなるお互いへの無限を。
「トゥワイスをトゥワイスっ!! 」
「身体能力をトゥワイスっ!! 」
「制限数をトゥワイスっ!! 」
「重力をトゥワイスっ!! 」
「体力をトゥワイスっ!! 」
「ダメージをトゥワイスっ!! 」
「さらに、トゥワイスっ!! 」
「加えて、トゥワイスっ!! 」
「重ねて、トゥワイスっ!! 」
「もっと、トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ!!」
「トゥワイスっ!! 」
「トゥワイスっ……
「トゥワイス……
「トゥワイ……
「トゥワ……
「トゥ……
「ト……
「……
お母さんからの無限大の贈り物を使って