救済宣告 avoidable fate
““へぇ……? それはまた両想いな。 ””
「別にそんなんじゃない。ただ…… 」
「別にそんなんじゃないよ。ただ…… 」
「自分を覚えてる最後の人間を失いたくないだけだ。たとえ自分自身でも…… 」
「自分を覚えてる最後の人間を失いたくないだけ。たとえ自分自身でも…… 」
「今となっては唯一の存在だから。」
「今となっては唯一の存在だから。」
““フフッ……、イイね。色々勘違いはしてるけど、これなら意外と心配いらないかも…… ””
「それで? どうすれば消滅を回避できるんだ? 」
「もし時間がかかる方法なら今から取りかからないと…… 」
““あっ、それもダメ。教えらんない。””
「は? 」
「は? 」
「おい。なんでだよ。時間ないんじゃねえのか? 」
「おい。 なんでよ。 時間ないんじゃないの? 」
””だって、これも自分たちで気づかせろって、ユイガに口止めされてるしぃ。””
「だから、神様がお姉ちゃんに負けてどうすんの。」
「てか、姉貴のヤツ……、僕らが消えてもいいのかよ…… 」
““いや、そんなひどい意図はユイガにもワタシにもないんだよねぇ〜。教えても意味がないっていうか、教えないことが君たちが救われるためのベストだから教えないの。””
「えっ? 」
「えっ? 」
「それってどういう…… 」
「それってどういう…… 」
““つまり君たちはこのまま二人で世界の謎を解き続ければいいってことさ。””
「それだけでいいのか……? 」
「それだけでいいの……? 」
““そう、それだけ……って言ってもすぐには頭の中では消滅回避と繋がらないよねぇ? じゃあ……、なんで人々から人類二倍の記憶も消えてるんだと思う? この認識と記憶はどちらの世界の人間も体験した出来事のはずなのに消えちゃってるよね? ””
「あっ、確かに…… 」
「そういえば、なんで……?」
““人類邂逅自体が君たちによる矛盾だからってことさ。だから世界から許されなかった。””
「……っ!? 僕達のせい……!? 」
「……っ!? 私達のせい……!? 」
““まぁ、正確には違うんだけどね。でも、少なくとも君たちが中心となって起きた出来事とは言える。””
「まさか、私たちが…… 」
「……でも、その事実がどう解決とつながるんだ? 」
““簡単な話だよ? この世界を作った方法と回避方法がほとんど一緒ってことさ。””
「一緒……つまり、この世界を解き明かせばその方法がわかるってこと? 」
「一緒……つまり、この世界を解き明かせばその方法がわかるってこと? 」
““そっ。そうやって導き出す過程が、導き出した答えが、きっと君たちを消え行く運命から救い出すから。 ””
「なるほど……、だから…… 」
「なるほど……、だから…… 」
グワァン……
「うっ……!? また意識が遠く……、なんで……? 」
「うっ……!? また意識が遠く……、なんで……? 」
““これで答えられることは全部答えたからね。あんまり時間も残ってないし、そろそろ現実に戻したげるよ。””
「そ、そんなまた急な…… 」
「解決するにしても、僕達はこれからどうすれば…… 」
““うーん、まずは家の中とか探してみたら? 重要なのは君たちの過去だからね。””
「ぼ、僕達の、過去が……って、もう目の、前が…… 」
「わ、私達の、過去が……って、もう目の、前が…… 」
ピカァ………
””おっ、そうだった。ユイガから最後にヒントの言葉を預かってるよ? ””
「えぇ……いまぁ? 」
「えぇ……いまぁ? 」
「だから重要なことはちゃんと最初に言えって何回も…… 」
「だから重要なことはちゃんと最初に言えって何回も…… 」
““フフッ、ごめんごめんっ。でも、これがラストヒントかな? それは……
『 愛=歪 』
……今はわけわかんないと思うけど、これを念頭に置いといて。””
「は? 愛? ちょっ……もっと、詳しく……、あっ……、もうダメ…… 」 」
「は? 歪? ちょっ……もっと、詳しく……、あっ……、もうダメ…… 」」
ピカァ………
““じゃあねっ。無事にまた会える時を楽しみにしているよ。””
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