超常 twice humanity
私の初作品となります!
1ページ、1文字でも多く読んでいただけるとありがたいです!
矛盾点や抽象的すぎる点、言葉足らずな点や誤字脱字等も多いと思いますがコメント等で指摘していただくととても助けになってありがたいです。
基本的に1000文字前後で更新します。
また、考えがまとまったら書いているだけので不定期になったり、話の途切れ方がおかしくなったりするかもしれませんが、暖かく見守っていただけると嬉しいです。
更新もなるべく多くできるようにしたいと思っていますのでよろしくお願いいたします!
‐ 5月22日 午後6時 ‐
……あまりにも突然のことだった。
……あまりにも突然のことだった。
「えっ? えっ? なにこれっ……!? 」
「俺達の身体、なんで光って……!? 」
側にいた親友二人の全身が突然輝きだした。
側にいた親友二人の全身が突然輝きだした。
ヴンッ!
そして……
そして……
「「えっ、私? いや、誰なの……? 」」
「「はっ、俺? 違う、誰だ……? 」」
親友達が二人に分裂した。
親友達が二人に分裂した。
自分でも何を言ってるのか分からない。
自分でも何を言ってるのか分からない。
でも、全く同じ姿の人間がもう一人現れたこの異常事態を表すにはこう説明するしかない。
でも、全く同じ姿の人間がもう一人現れたこの異常事態を表すにはこう説明するしかない。
こんな非現実な現実は現実的な言葉だけでは語れない。
こんな非現実な現実は現実的な言葉だけでは語れない。
「「私は薄明アユリ……って、あなたもなの? 」」
「「俺は鴉根オサムだけど……お前もそうなのか!? 」」
しかも、それだけじゃなかった。
しかも、それだけじゃなかった。
同じセリフで、もう一人を自分だと確認し合う親友達だけじゃなかった。
同じセリフで、もう一人を自分だと確認し合う親友達だけじゃなかった。
「「きゃあああああああああっ!? 」」
「「うわあああああああああっ!? 」」
「「失せろ! 偽モンが! 」」
「「偽者はてめえだろ! 」」
「「ヤメろっ! 自分同士で殴り合ってどうすんだよ! 」」
「「うっせぇ! お前関係ねぇだろうが! 」」
バコっ!! グシャッ!! ズガッ!!
周りから、声がたくさん聞こえる。
周りから、声がたくさん聞こえる。
悲鳴も、怒号も全てが二重となって。
悲鳴も、怒号も全てが二重となって。
親友達と同じように町中の人間も二人になったことで。
親友達と同じように町中の人間も二人になったことで。
待てよ、もしかしたら日本中が……?
待てよ、もしかしたら日本中が……?
さらに言うなら……
さらに言うなら……
「全人類が二倍に……? 」
「全人類が二倍に……? 」
だが、その想定はすぐに否定された。
だが、その想定はすぐに否定された。
とある例外によって、全人類に全く同じことが起きたわけではないことが判明した。
とある例外によって、全人類に全く同じことが起きたわけではないことが判明した。
まぁ、全人類ではなかっただけで、70億人以上が分裂したことは当たってしまっていたのだけれど……
まぁ、全人類ではなかっただけで、70億人以上が分裂したことは当たってしまっていたのだけれど……
世界中でたった一人だけ、ドッペルゲンガーとの対面を逃れた者がいた。
世界中でたった一人だけ、ドッペルゲンガーとの対面を逃れた者がいた。
いや、正確には分裂は起きたのだ。
いや、正確には分裂は起きたのだ。
みんなと同じように身体も光り、その中から人間も現れた。
みんなと同じように身体も光り、その中から人間も現れた。
ただ、その人間は自分じゃなかった。
ただ、その人間は自分じゃなかった。
姿かたちが全く同じであるはずのドッペルゲンガーじゃなかった。
姿かたちが全く同じであるはずのドッペルゲンガーじゃなかった。
このイレギュラーな超常下で起きた、さらなるイレギュラー
このイレギュラーな超常下で起きた、さらなるイレギュラー
そんな超常に唯一見舞われた人間……
そんな超常に唯一見舞われた人間……
つまり、僕から分裂したのは……
つまり、私から分裂したのは……
ピカァーーーーーーーーーーーー、ヴンッ!
ドサッ……
「えっ……? 」
「えっ……? 」
ポニーテールで括った長髪。
天然気味にハネた短髪。
狭い肩幅。
広い肩幅。
細い足がくっきり浮き出たニーソックス。
私より太い腕に太い脚。
僅かに膨らんだ胸。
私以上に真っ平らな胸。
アユリさんと同じ首元のリボン。
オサムくんと同じネクタイ。
アユリさんと同じブレザー。
オサムくんと同じブレザー。
アユリさんと同じスカート。
オサムくんと同じズボン。
どう見ても僕じゃなかった。
どう見ても私じゃなかった。
目の前に現れたのは、どう見ても全く別の人間だった。
目の前に現れたのは、どう見ても全く別の人間だった。
性別ごと違う見たこともない女の子だった。
性別ごと違う見たこともない男の子だった。
だから、問うた。
だから、問うた。
「君は誰……? 」
「君は誰……? 」
そして、答えた。
そして、答えた。
「僕は祇峰フタリ…… 」
「私は祇峰フタリ…… 」
全く違う声と姿で、何故か全く同じ名前を。
全く違う声で姿で、何故か全く同じ名前を。