本日の一冊 「番ねずみのヤカちゃん」
「番ねずみのヤカちゃん」【福音館】
リチャード・ウイルパー作
松岡 享子訳
大社 玲子絵
ドドさんの家に暮らしている、ねずみのおかあさんと四ひきの子ねずみたち。
三ひきはおとなしくて、しずかな子なのに、四ひき目の子ねずみは、やかましやのヤカちゃんと呼ばれていた。
なぜなら、ヤカちゃんは好奇心おうせいなうえに、とてつもなく、声が大きい。
ヤカちゃんが何か言葉を発するたびに、おかあさんねずみと、子ねずみたちは、「しーっ、しずかに」と言わなくてはならないのだった。
ねずみたちは、ドドさんに見つからないように生活しなくてはならない。
さもないとドドさんに、大好物のチーズをおとりにねずみとりを仕掛けられるかもしれないし、ねこがやってくるかもしれない。
おかあさんねずみは、子ねずみたちによくよく注意するように、歌を歌って教えて聞かせた。
ところが、あいかわらず声のでかいヤカちゃんのせいで、ドドさんたちにネズミがいることがバレてしまった。
ドドさんはチーズをおとりにねずみとりを仕掛けるが、ヤカちゃんがすぐに発見して、大声で知らせたため失敗。
今度は、ねこを飼うけれど、ヤカちゃんの声のでかさに、ねこの方が恐れをなして逃げ出す始末。
ドドさん夫婦が途方にくれていると、ある夜、とんでもない事件が起こる。
果たして、ヤカちゃんたちの運命は?
おかあさんねずみが歌ってきかせる、ねずみとりやねこの歌。
私たちの読み聞かせのメンバーに、ピアノの上手な方がいて、本書の歌詞にあわせて、すごくすてきな、かわいらしいメロディをつけてくれた。
その曲にあわせて、みんなで歌いつつ、「番ねずみのヤカちゃん」の朗読劇をしたこともあった。
この頁を読んで下さっている方のお宅に、もし騒がしいねずみが住んでいたら……それはもしかしたら、番ねずみのヤカちゃんかもしれませんよ。




