本日の一冊 「あおくんときいろちゃん」
「あおくんときいろちゃん」【至光社】
レオ・レオーニ作
藤田 圭雄訳
小学生のとき、二種類の絵の具を混ぜて、新しい色ができるのは、とてもおもしろかった。
赤と白でピンク色、赤と青で紫色、青と黄色で緑色。
そんなあそび心をふんだんにとりいれた、レオ・レオーニのこの絵本は、レオー二が孫たちと手近にある紙に色をつけて遊んでいるとき、偶然にして生まれたという。
あおくんときいろちゃんはとてもなかよし。
ある日、あおくんはままからおるすばんをたのまれた。たいくつになったあおくんは、いえをぬけだし、きいろちゃんのところへ。ところがきいろちゃんちはだれもいない。
あちこちさがしたあげく、ばったりときいろちゃんにであったあおくん。
二人はうれしくて、うれしくて、とうとうくっついてみどりになってしまった。
たくさんあそんで、みどりのまま、それぞれの家にかえっていってしまったから、さあたいへん!
「このみどりのこ、うちのあおくんじゃないよ」
「このみどりのこ、うちのきいろちゃんじゃないよ」
ぱぱやままにそういわれ、ふたりはわんわんなきだしてしまう。
さあ、二人はあおくん、きいろちゃんにもどれるのだろうか?
小さい子から大人まで、楽しませてくれるこの絵本。
レオ・レオーニの古典的な作品として、広く親しまれている。
さまざまな色たちに囲まれて、絵をながめるだけでもわくわくしてくる。
文字の読めない、小さいお子さんにもお薦めの一冊だ。




