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縁の本棚  作者: 雪縁
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本日の一冊 「ラチとらいおん」

「ラチとらいおん」【福音館】

         マレーク ベロニカ ぶん・え

         とくなが やすもと やく


 ラチはひこうしになりたい夢をもっているのに、大の弱虫だ。

 犬を見れば逃げ出すし、暗い部屋には入れない。

 友だちでさえ怖くて、いつも仲間はずれにされて泣いている。

 そんなラチがあこがれている絵は、強いライオンの絵だった。

 ふさふさとしたたてがみ、するどいまなざし。

 こんなライオンがいたら、なんにもこわくないんだけどなあと思う。


 するとある朝、目覚めると、ラチの近くにらいおんがいた。それはちいさな、ちいさな赤いらいおん。

 ラチは思わず笑ってしまうが、らいおんは、ちいさくても力もちでつよいんだと証明してみせる。


 ラチとらいおんは、まずからだをきたえるために、毎朝、いっしょにたいそうをする。

 ある日、ラチは泣いている女の子に出会う。

 こわい犬がいて通られないのだという女の子に、ラチは、赤いらいおんがいっしょだからだいじょうぶと自分に言い聞かせて、女の子の手をひいて犬のそばをとおりぬける。

 それからは、赤いらいおんがいっしょなら、ラチは勇気を出していろんなことに挑戦してできるようになっていく。

 そしてある日、ラチはすごいことをなしとげた。

 そのとき、らいおんは……?


 読み聞かせサークルのメンバーにこの本が大好きな友人がいた。

 彼女が読むと、子どもたちの瞳が、まるでおはなしの世界に吸い込まれたかのように、キラキラとしてくるのだ。

 読み手がこれぞ!と思って読む本は、きっと子どもたちの心に、美しい鈴の音を響かせてくれるにちがいない……そういうことを感じさせてくれた一冊だ。


 この絵本も初版は昭和四十年代のロングロングセラーだけれど、その内容は今のものとなんらかわりない。

 漫画チックなかわいい挿絵がついた、ブラックの表紙も、とてもおしゃれである。



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