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縁の本棚  作者: 雪縁
72/306

本日の一冊 「はる なつ あき ふゆ もうひとつ」

「はる なつ あき ふゆ もうひとつ」【銀の鈴社】

               糸永 えつこ詩

               高見 八重子絵


 昨日の朝のこと。

 みわたすかぎりの雪景色に目をみはった。

 何年ぶりだろう。

 すべてが銀世界。空からはまだ、降り足りないかのように、はらはらと雪が舞ってくる。

 ふっと、こんな詩を思い出した。


    雪


 どのくらい遠くから やってきたんだろ

 空のかけら


 手のひらで とけて

 旅が おわる


 手のひらに 空



 それぞれの季節に向かい合う作者の心から、ひと言ひと言紡ぎ出される言葉の素晴らしさ。

 高見氏のやわらかな挿絵とみごとに調和している。



    けはい


 あれ?

 ん?

 ふっと…


 きせつは

 風にかくれてやってきます


 こんなに短い言葉で、季節の変わり目を表現できることに、まず驚かされる。



   入り日


 太陽が

 今日のおわりに

 光のカーテンをひくと

 山が

 すっと せのびをしました



 自然を見つめる作者のまなざしは、あくまでも優しく素直。

 言葉とはこんなに心地よく、身体に吸い込まれていくように感じられるものなのか。


 糸永氏は、この他にも「ふしぎの部屋から」「母です 息子です おかまいなく」などの詩集を出している。

 後日また、紹介してみたい。



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