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縁の本棚  作者: 雪縁
57/306

本日の一冊 「日本の女神様」がよくわかる本

「日本の女神様」がよくわかる本【PHP文庫】

            戸部 民夫作


 多神教の日本には数多くの神様がいる。

 八百万といわれるくらいだから相当な数だ。そしてそのうち、女神さまの割合もかなりの数にのぼる。

 きっとこの本を読んで、こんなにいるのかと驚かれる方もいるかもしれない。


 まず、日本を代表する「天照大神」(あまてらすおおかみ)自然神を代表する日の神として、天上界の高天原を治める最高司令神。八百万の神たちのトップの座におさまる女神である。また、皇室の祖神とされて伊勢神宮の内宮に主神としてまつられ、日本の総氏神として、全国の神社や家庭の神棚にも祀られる。


 それから宗像大社に祀られる「宗像三女神」。 八百万の神たちの中でも唯一の三姉妹の女神であり、美しく、賢く、勇ましいパワーを秘めた海の神。


 また水の女神のタカオカミノカミとミズハノメノカミ。

 山の女神のコノハナサクヤヒメノミコト。

 風の女神のシナツヒメノミコト。

 さまざまな自然の女神たちに加えて、縁結び、純愛の女神、商売繁盛の女神、技術系職種の女神と多彩なのだ。


 私がいちばん興味をもっているのが、ほうきに宿る女神でヤノハハキ神。別名ほうき神。屋敷神(家の神)ともいえる。

「掃く」の名詞形が「ハハキ」で、その音が「母木」につながるので、「生命を生む木」と考えられ、お産のときに妊婦と赤ちゃんを守護する女神とされている。

 さらにゴミを掃き出して清掃する力は、ケガレを祓う呪術に通じて、それは容易に胎児を掃き出す安産守護の霊力としても発揮されるという。だから、決して家のほうきをまたいだり、ぞんざいに扱ってはならないのだ。


 日本の女神は、神話や伝承の物語の中だけでなく、具体的に民間信仰の場で祀られ、崇められている。その存在は、日本人の生活文化と深くかかわりを持っているのだ。

 日本の神様は「厳しさ」「優しさ」の二面性を持つ。それに加えて「美しさ」が女神の特徴である。

 その美しさは、性別を超えた次元にあるもので、いわゆる神々しさ、いいかえれば、「清々しくなる」「温かくなる」「豊かになる」といった精神的な活力につながるものともいえる。

 そうした女神たちのさまざまな魅力を、本書はたっぷりと伝えてくれている。



 



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