本日の一冊 「みどりいろのたね」
「みどりいろのたね」【福音館】
たかどの ほうこ作
太田 大八絵
「うわあ、なつかしいなあ」
居間のテーブルに置かれたこの本に気がつくなり、長男が手にとってさけんだ。
どれだけいっしょに読んだことだろう。
背表紙には4才からとあるが、もっと早くから読み聞かせていたかもしれない。絵本よりは厚いが、挿絵がほとんどだし、みどりいろのたねたちとメロンあめの顔つきの可愛い絵が、すっと小さな子どもになじんでいた。読み聞かせにもよく使わせていただいた。
まあちゃんたちのクラスで、はたけに、みどりいろのたねをまくことになった。そのとき、メロンあめをなめていたまあちゃんは、先生に出しなさいといわれ、もらったたねといっしょに、うっかり土の中にうめてしまう。
しばらくたって、さあ、土の中では……。水をくれないまあちゃんのせいで、えんどうまめたちは、のどがカラカラ。でもいっしょにいるメロンあめはへいきのへいざ。あわや、けんかになりかけるが、メロンあめをなめてえんどうまめたちは大きくなり、メロンあめは消えてしまう。
いよいよ、えんどうまめの収穫の日。
まあちゃんは、みどりいろでピカピカ光る実を発見する。それはまさに……という楽しいストーリー。
「へいきのへいざ」「へのかっぱ」ということばを、わが息子たちはこの本で学ばせていただいた。




