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縁の本棚  作者: 雪縁
225/306

本日の二冊 「きんぎょが にげた」「かくしたの だあれ」

「きんぎょが にげた」(福音館)

「かくしたの だあれ」(文化出版局)

             五味 太郎・作


 おもちゃ箱をひっくりかえしたように、カラフルでにぎやかな表紙絵。

 本書は、ロングセラーにもかかわらず、わが県内の書店の児童書コーナーでは、常に売上げベスト8に入っている作品だ。

 最初手にとったとき、なんてかわいい絵本だろうと思った。

 きんぎょばちの中の、赤い一ぴきのきんぎょ。

 ページをめくると、とつぜん、そのきんぎょが外に飛び出す。

「きんぎょがにげた」 左ページに大きな文字。

 そこから、きんぎょはさらににげる。

「どこに にげた」

「おや また にげた」

 小さなあかいきんぎょは、あかい水玉の中、あかい花の中、キャンディーのびんの中とすいすいにげていくのだ。テレビの中、くだものかごの中、おもちゃの中、鏡の中、そしてついに……。

 息子と読んだのは、生後八ヶ月を過ぎたころ。

「どこどこ?」「あ、ここ」「こんどはここ」 最初はわたしが教え、それから彼がちゃんとわかるようになるまで、本当にくりかえしくりかえし、楽しんで読んだ。

 ポップな絵がとてもおしゃれで、本棚に置くだけでも、心がうきうきしてくる幼児絵本である。


 本日のもう一冊は「かくしたのだあれ」

 作者の五味太郎氏は、絵本の中のいろんなしかけで、小さな子どもたちだけでなく、いっしょに読む大人たちをも楽しませてくれる。

 本書は「たべたのだあれ」の続編でもあり、最初にそれを買ったのだが、あまりに息子のウケがよかったので、続けて本書も買った。

 ページを開くと、左側に出てくる質問。

「てぶくろ かくしたの だあれ」

 右側に目をやると、二羽のにわとり。そのうちの一羽のトサカが、あきらかにてぶくろ。

 次をめくると、

「はぶらし かくしたの だあれ」

 三匹のワニたちの中に、歯がハブラシのワニが一匹まぎれている。さてわかるかな?


 こんなふうに、くつした、ろうそく、ぼうしにじしゃくなどをかくしているどうぶつさがしが続く。

少しずつ難易度が増していくのが面白く、最後の頁は思わず、ムムムッ?

 さすがに一才すぎないと、レベルが高いかもしれないが、このおもしろさにはまってしまった息子は、二才になると勝手にこの本を開いては、「かくしたのだあれ? これっ」とひとりごとを言って指さしながら読んでいた。

 五味太郎氏の楽しいしかけ絵本の数々、小さな子どもたちへの贈り物にはお薦めである。






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