本日の一冊 「グリーンマントのピーマンマン」
「グリーンマントのピーマンマン」【岩崎書店】
さくら ともこ作
中村 景児・絵
星がまたたく夜空を、みどりのマントをひるがえし、さっそうと飛び回る正義の味方、ピーマンマン。
彼らの強さを知ったら、きっとピーマンの苦手な子どもたちもあこがれてしまうかもしれない。
だれもが寝しずまった夜中。
野菜嫌いの子どもをねらって、ひたひたと押し寄せる、ノドイタバイキンマンたち。
台所の野菜やおなべは震えるばかり。
「たすけて~」
みんなに押されて飛び出したピーマンマン。
「むっ、くさい!」
「おっ、からくてしびれる!」
身体はピリピリ。目もクルクル。
ノドイタバイキンマンたちは、みごと退散。
安心したのもつかのま。
今度は窓から侵入してきたハライタバイキンマンたちが、好き嫌いの多い子たちのお腹目がけてそれいけ、やれいけ!
悪に挑むピーマンマン。
ピーマンにおい光線!
ピーマンピリピリ アタック!
ピーマンニガニガ パンチ!
ピーマンガブリ シビレ!
ハライタバイキンたちはみごとに退散。
ピーマンマンはみんなにほめたたえられて得意顔。
食育がテーマの絵本なのだが、現実のピーマンはさておき、息子たちはこの絵本が大好きだった。
ちなみに、次男は幼稚園のころ、すこぶる美人の担任、A先生にあこがれ、好き嫌いをすべて克服した。給食をお残しせずに、A先生にほめられることが何より嬉しいことだったのだろう。
そして、長男はといえば、幼いころからの野菜ぎらいが未だ直らないままである。
けれども、学生時代、彼のもとへ、ピーマンマンならぬモヤシマンがやってきて、食費のピンチを救ってくれたらしい。
このさい、ホーレンソーマンでも、ニンジンマンでもなんだって構わない。
ひとり暮らしの彼のもとに、栄養指導にやってきてくれないかしらとこっそり願っている。




