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4話 テッテレー 主人公は冒険者になった!

鑑定とアイテムボックスを主人公のステータスに入れるのを忘れてました。後ほど入れときます。

 俺はギルドに行くまでの間、デンにこの世界でのことについてなるべく質問してみた。その結果わかったことは、


・どうやら漢字が意思を持ったのはかなり大昔のようだ。それからいくつもの漢字が倒されてきたが、それでもどんどん新たな漢字が暴れている。


・距離や時間の単位などは同じである。お金も円がエンになっただけである。ちなみに地球の数倍はあるようで、かなり広い。会話ができることから文化も近いみたいだ。

 建物を見ているとヨーロッパに来ているようなものだと思っておけばいいな。レンガづくりの家が多い。


・そして漢字について。漢字を持つではなく所有というのが一般的らしい。また、漢字を所有する人間を保漢者という。

 漢字にはいくつかの型があり、

 *武器型:『剣』や『斧』など。その武器の熟練者になれる。

 *動物型:俺が持っている『鼠』などの動物。その動物を従えられたり、能力を使える。

 *天災型:『雨』や『雪』など天気に関する。また、『火』などの属性に関する漢字もここに属する。

 *人型:俺が持っている『肝』など。主に身体能力強化。その部位の能力を強化。

 *具象型:『国』や『兵』など。軍隊型でとてつもない力を持つ。

 *その他:デンの『勘』など。上記で分類できない漢字を集めただけなのでまとまりはない。

 漢字を所有するには意思を持つ漢字を倒し認めさせる、それぞれの街にある漢字を保管してある場所で適応する漢字に認められる。

 漢字を所有する人間が死ぬと大聖堂という場所にまた保管されるそうだ。大きな街には必ずあり、漢字は共有されている。

 適応しているか確認するには1回10万エンが必要だそうだ。兵士になれば最初の1回は無料らしく、デンは運よく『勘』に適応したようだ。


「そういえば、レベルはないのか?」


「なんだそれは?」


「強さの概念を数値に表したものなんだが」

 

 どうやらこの反応だとないみたいだな。自分より強そうな奴と闘うときは慎重にならないとな。致命的なまでに強いときは鑑定が効かないようだが。最も1分間待ってくれる相手がいるかどうか。


「デンは俺が異世界人だということを最初から信じててくれたみたいだが、『勘』はそんなに精度がいいのか?」


「いや、実をいうとだな。この世界のはたまにレンガ以外にも異世界から来たってやつがいるんだよ。そういうやつらは大抵強くてな。俺のじいさんもその一人に助けられたって話を俺は小さいときに何度も聞かされた。そんなわけでレンガの話を聞いて、もしやって思ったのさ」


 俺以外の異世界人か。それは俺と同じ世界から来たんだろうか。それなら話が合いそうだが、他の世界から来るということもあるのだろうか。

 

 そうこうするうちにギルドについた。


「ギルドはここだ。俺は仕事に戻る」


「ありがとうな」

 

 デンは俺をギルドまで連れ来てくれた後、門に戻っていった。


「お約束が起きなければいいけどな」

 

 お約束といえばそこそこの強さの冒険者に絡まれるあのお約束だ。俺はそう願いながらギルドの中へと入って行った。



「あの、冒険者になりたいんだが」

 

 俺は受付らしき場所に行くとそこにいた20代くらいの女性に話しかけた。


「はい。冒険者に登録ですね。鑑定石で鑑定させてもらいますがよろしいですか?」


「大丈夫だ。ついでに『鼠』についてききたい」


「『鼠』ですか?あの漢字は繁殖がすごく本体がみつからないことで有名な漢字ですね。定期的に鼠を駆除するクエストを発行することでなんとか繁殖を抑えられてますが。そうでなければ大陸がネズミだらけになってしまいますよ」

 

 女性は作業をしながら教えてくれた。


「あ……その、すいません。鼠の駆除はクエストを発行してからでないとクエストとして認められないんですよ。そうでなければ証拠がないですからね。クエストを受けていただければ、ステータスに駆除数がでるんですが……」

 

 女性は申し訳なさそうに言う。


「いや、そうでない。『鼠』本体を倒したんだが」


「え⁉そうなんですか⁉繁殖するタイプの漢字は本体の見つからなさだけで難易度が跳ね上がるんですよ!とてつもなく運がいいんですね!あ、でも鑑定で確認させてもらいますね」



――レンガ アイカゲ――

所有漢字:『肝』『鼠』

所持スキル:鑑定 アイテムボックス

状態異常:なし



「って、あなた『肝』もあるんですか!」


「確か人型だったな。『肝』ってどんな能力なんだ?」


「えっとですね…。あまり確認されてないんですよ。何十年か前にどこかの国の王様が『肝』の保漢者だったらしいんですが、他の王様に比べて長生きしたくらいしか特徴がなかったらしいんです」


 まあ『肝』だもんな。俺もよくわからん。肝…肝臓か。確かアルコール分解だったな。そうだな、解毒能力ってことか。


「おそらく毒が効かない能力なのだろう。その王様、酒に強いとかなかったか?」

 

 毒殺しようとしても毒が効かなったのもあるんだろうな。体に毒がたまらないなら健康体そのものだったに違いない。


「あ、そうですね。かなりの酒豪だったと記録されています。あなたもそうなんですか?」


「たぶんな。酒はあまり飲んだことがない」

 

 本当だ。飲み会の雰囲気が苦手でいつも家で飲んでいた。それでも缶一本だけだ。


「ありがとうございます!これで次代の『肝』の保漢者が現れたときに少しでも助けになります」

 

 あまり俺の死んだあとのことは考えたくないがな。


「ギルドカードの発行ができました。ランクは最低ランクのGからになるところなんですが、『鼠』を倒したことによりEからになりますね!これで受けられるクエストも増えるはずです。それと、これが『鼠』の報奨金です。300万エンになります」

 

 そういって彼女はお金の入った袋を俺に渡した。


「やけに多いな」


「繁殖するタイプの漢字はギルドに一定の金額が決められています。駆除のたびに少しずつそこから減っていくんです。300万エンはその残りですね。将来のことを考えると、ギルドからするとこれでも安くなったほうなんです」

 

 そういうことか。いきなり金持ちになったな。これで装備でも揃えるか。


「鼠駆除のほうはGランクのクエストで1匹10エンの駆け出し冒険者用のクエストなんですけどね。『鼠』になるとランクはBになります。Aとかになると1000万エンになることもあるんですよ」

 

 鼠はどんだけ狩られたんだろうな。どうか成仏してくれ。


「では、これからのあなたの冒険に祝福を!どうかがんばってください!遅くなりましたが、私はあなたの専属受付となりましたアミです。よろしくお願いします」


「ああ、よろしく」

 

 さて、まずは街を散策してみるかな。そう思った矢先、


「おう兄ちゃん、ずいぶんと稼いだみたいじゃないか」

 

 言い方は門の兵士と同じだったが、その声にはずいぶんといやらしさが込められていた。





主人公は割と女に弱いことにします。きっとギルドの受け付けはいいヒロインになってくれるでしょう。

レベルがないのはインフレしそうだからです笑

どうやってブックマークって増えるんでしょうね。宣伝すらできないから広まることがない…

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