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25話 蘇りし村その4

ブックマーク数少ないから増えたらすぐわかるぞい

うん、1件増えましたー(パチパチ)

【アネモネ視点】

 思ったよりも善戦できているわね。主な攻撃はサンと私しかできないけど、足止めはフォルの大群が行ってくれているからなのかしら。漢字の能力で生み出されたフォルだけど、ゾンビたちはフォルを生き物だと認識しているみたいだわ。とてもありがたい反面、フォルがいないレンガさんのことが心配になってしまうわ。

 元が人であったため攻撃にためらいができてしまう恐れがあったけど、アレらが人に噛みついているところを見た瞬間にそんなものは吹き飛んでしまった。アレは敵よ、人に仇なす存在。


「ライトニングアロー! これで残るはあそこにいるやつらだけ!」


 私の創り出した雷の矢三本が三体のゾンビの頭を打ち抜く。どうやら頭をどうにかすれば良いみたいね。サンの槍がやつらの体を貫いても動いていたときはぞっとしたものだわ。危うくサンが食べられてしまうとこだった。


「生き残っている村の人はみんな避難できました!」


 村人にはルナの指示で私たちの後ろにある家に隠れてもらった。後ろにはもうゾンビはいないはずだから私たちを倒さないかぎりはゾンビたちは村人を襲えないはず。レンガさんはああ言ってたけどやっぱり私には見捨てることはできないわね。それはあの子たちも同じかしら。


「みんな、もう少し踏ん張りましょう!」


 フォルが一か所にひきつけそこを私たちが魔法と槍で倒す、これを何回繰り返したかしら。みんな疲れている。レンガさん、早くあの男を倒して!



【ハド視点】

「難儀なものじゃのう。下級とはいえ腐ってもドラゴンか」

 

 まあゾンビになっとるから本当に腐っとるのじゃがな。しかし、ドラゴンの表皮は硬いし、その上ゾンビ由来の再生能力までついておる。『流』の能力で力を一点に集中させておるから攻撃は通じているようじゃが、少しずつ再生している。このままだと足止めは可能だが、倒すのには時間がかかるじゃろうな。 


「儂もドラゴンと1体1で闘うのは久しぶりじゃな。あのときは若く力があったから良かったが。しかたない、早く倒してレンガたちの加勢に行かないとならんしのぅ」


 あの”力”を使うのはしんどいのじゃがなあ。早くしないと仲間の命に関わる。サンとルナはこれしきの敵にやられはしないが、絶対ではないしの。


「久しぶりじゃな。出てこい!―――――」


 突如、天から雷が落ち、次の瞬間にはドラゴンゾンビは朽ち果てていた。


「さすがにしんどいの。しばらくはこの力は使えなさそうじゃ。さて、みなよ待っておれ」


 朽ちたドラゴンゾンビを尻目に儂は仲間の元へと走り出していた。


【レンガ視点】

 ガキン!、と何度目か分からないがとても剣と杖がぶつかっただけでは出ないような音が家中に響き渡る。


 剣と杖がぶつかり合う中、突然ヒシバが驚いたような表情をつくった。


「なっ!? 村のゾンビの反応がどんどん消えていくだと……それにドラゴンまでもが一瞬で消えるだなんて……貴様ら、一体何者だ!」


「さあな、ただの冒険者だよ。俺の誇れる仲間たちだ」


 そういや他の冒険者と比べてどのくらいの強さなんだろうな。

 ハド爺はかなり強いらしいし、サンとルナも修行し強くなったらしい。アネモネも雷魔法だけならかなり極めているはずだ。ジニアはまだわからないが、もともと冒険者であったのだ、闘いには慣れているだろう。

 ……これ下手すれば俺が一番弱いぞ。


「くそっ、これならば貴様を倒しとっとと退散させてもらおう。先ほどからの打ち合いで貴様の剣の腕はまだまだ未熟ようだな。それでは私に掠り傷くらいしか与えられないぞ?」


「いいんだよ、かすり傷で」


 俺の剣とヒシバの剣がぶつかる中、俺の剣だけが傷ついていく。やつの杖は木製であるはずなのに傷一つない。俺の剣はやつの腕や足を何度か掠めるが、やつの杖は俺の体に軽くはない打撃を与えていく。


「だいぶ苦しそうだな。そろそろあきらめたらどうだ? 今すぐにここから出せば貴様だけは生かしておいてやろう」


「いいや、死ぬのはお前さ。……そろそろ時間だな」


「なっ!?」


ヒシバの体が崩れ落ちた。さらに苦しそうである。俺はこの姿を以前見たことがある。


「ぐっ……。貴様何をした⁉」


「『毒』の能力だ。この剣には毒の力を使っておいた。即効性の致死毒のはずだったんだがな。その杖と打ち合ったときに弱まったのか。だが、もうあんたは終わりだ。さすがにこのまま毒で苦しむのも見てられないから剣でとどめを刺させてもらう」


 『家』の能力を使ったのは毒で殺すのをサンとルナに見られたくないのもあった。ハド爺やアネモネならともかく、あの二人には卑怯なところを見せたくないからな。

 俺はヒシバの胸に剣を突き立てる。血が勢いよく噴き出し俺の顔を濡らす。

 ヒシバが呼吸をしていないのを確認し、ヒシバの死を確認した。正直、人を殺したことに実感はない。 『毒』が人型であったから同じようなものだと考えてしまっているのかもしれない。もしくは村の様子を見たからなのかもしれない。


「外の様子を見に行かないとな。あいつらが心配だ」


 と、その前に顔を洗っておかないと。

 鏡を見ればその顔はサンとルナには見せられないものになっていた。




バトルもっと長く書きたいなー

毒で敵を殺す主人公どうなのよ

もっと派手に闘ってほしい

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