表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/115

22話 蘇りし村その1

短いですが

 旅に出て半日ほどたつが、馬車の性能はかなり良いようだ。まず、心配していた揺れはほとんどなく、馬車酔いというものがない。操縦はハド爺とアネモネが交代で行っている。たまに俺に練習させてもらっているが、数匹同時に操るのは難しい。一匹ならなんとかなりそうなんだけどなあ。

 旅は平和そのものでたまに魔物がでてくるが、ほとんどサンとルナが倒していった。ハド爺も弟子の成長にうんうんと頷いている。

 二人の闘いには無駄が少なく連携して闘う姿には俺では勝てないなと思わされるほどである。俺は直接闘う力が少ないからな。剣さばきは上達していると思うが、二人の成長速度にはとうてい及ばない。漢字の力もあるのだろうが、二人の才能もあるのだろう。

 アネモネはたまに雷魔法で創り出した矢で魔物を打ち抜いていった。雷魔法しか使えないと言っていたが、雷魔法はかなりの技術で使えるのだ。俺なんぞまだろくな魔法が使えない。雷魔法ならピリッとするくらいの威力だし、火魔法は指先に火が灯るくらい、水魔法は指先からピューっと威力の全くない水鉄砲がでるくらいだ。攻撃にまったく使えない。アネモネは繰り返し使い、後はイメージ次第だと言っていた。雷魔法一つをここまで成長させるのに10年かかったらしい。俺は何10年かかるのだろうか。



 一日オソレ山の方角へ走ったが、夕方になったところで丁度村を見つけたのでそこで泊まれるか聞いてみることにした。『家』の能力を使っても良いが、せっかくだから観光もしていきたい。それが旅の醍醐味でもあるからな。


「旅人かい? あんたらは運が良いね。これから大司教様の儀式が始まるんだよ。よかったら見ていくと良い」


 村に入ると体格の良いおばさんが話しかけてきた。大司教様の儀式? いったいどんなやつなんだ?


「その大司教様という方はこの辺で有名な人なのかしら?」


 俺たちの中では誰も知らないらしい。代表してアネモネが尋ねた。


「知らないのかい⁉ ……まあ有名になりだしたのはここ最近のことだからねえ。それまでは修行を積んでいたらしい。人々を救うために山籠もりまでしたとか。偉い人はやることが違うんだねえ」


 ハド爺と相談して、今日はこの村に泊まるのだから見学してみようかとなった。

 儀式とやらは葬式や埋葬だろうか。もしくは教本の配布だろうか。


「俺たちもぜひ儀式とやらを見せてほしいな。具体的にはどのような儀式なんだ?」


「ああ、それなら…」


 女性が言ったことは誰しもが叶えたいと願うものだった


「死んだ人を蘇らせる儀式だよ」


旅はたのしいぞきっと

いろいろな敵に出会える

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ