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生きたレーダーのお話  作者: しうか
2章 過去のお話 ゲーム開始時
5/26

4 第一回 植民地争奪大戦争 1

前回のあらすじ

アンジェリカ「あっしの機体カッケー!準備終わりました!」

UBA「戦闘と言うものはだな…略。準備終わったぜ。」

 side ココナッツオブフォーチュン(ココ) PSA商会役員


 俺がこのゲームを始めたときは貿易会社運営してNPC、プレイヤーに関わらず美人秘書を雇いウハウハのハーレムプレイをするためだった。他のゲームだとリアルなんだが中世とか貿易手段も自力で商船に乗ったりと会社運営はあまりできなかった。


 いざ始めてみると旗はダサいし爺に、あ、いや、タバサ宰相どのが決定した税率が厳しくて赤字が続き小さな商店すらまともに機能しなかった。NGIでは可憐なお姫様が女王としてがんばってるという情報が出たとき、キャラクターを消してNGIで再開しようと心に決めた。


 そんなときレムルスさんに声をかけられた。曰く協力して貿易会社を経営しよう。他国よりもこの国で一番になる方が恐らく有名になるし会社としてはリアルと違った利点も多いと説明され、赤字続きだった俺は一度ノウハウを盗むために協力してみることにした。


 確かに他国じゃウハウハは無理かもしれないと…。


 初期メンバーはレムルスさんを筆頭にマルゴンさん、リンスインシャンプーさん、必殺ちゃぶ台返しさん、アレスさんに俺の6人だった。妙にかみ合ったのかどんどん貿易会社が大きくなり、小さいが鉱山や油田の利権を手に入れることができた。


 そろそろ独立してウハウハしようと思っていた矢先、あるイベントが始まった。「第一回 植民地争奪大戦争」なんとNGIが自動で指定した植民地は利権の集中している植民地だった。NGIに負けたら利権も失ってしまう可能性が高い。


 会社としてイベントへの参加支援や宣伝、のうk…戦闘をメインに楽しんでいるプレイヤーに投資を行い部隊としてまとめたり、軍事技術の開発への投資。他国からの武器購入などできることは利益度返しでやった。


 紛争で失う植民地の影響度は会社が出す利益の一部であっという間に取り戻せる。もし利権がなければ被害は少ない上に、貿易会社ならではのやり方でなんとかなっていたし、NGIやPPLからみれば大して魅力的な地域ではなかったのだ。


 だが戦闘機のパイロットがほとんどいなかった。操作方法がシビアだったのもあるが、そもそもその前のチュートリアルが鬼畜すぎた。


 航空兵器がなくても市街地戦に持ち込めばよいのだがそもそも市街地がそんなに発展していなかった。恐らく主な戦闘領域は海上と平原。戦車要員や随伴歩兵、重砲部隊は揃えられるが海上では意味がない。平原も攻撃機が脅威になりそうだ。


 海上と平原で抵抗できないと被害が大きすぎる。EAPに所属する他の会社に当ってみたがそちらでも探していると返答され、空港や空母、果ては高速道路も探してみたが両手で数えられるほどしかEAPにはパイロットがいなかった。


 初期メンバーが可能な限りイベントまでに操作を学び、一応パイロットの募集も続け、戦闘機も当時の新型を人数分より余分に揃え、始まる前から敗北を覚悟しつつようやく離陸、旋回、着陸がスムーズに行えるようになった頃。UBAさんが募集を見つけて参加することになった。


 UBAさんは戦闘機に乗りたくて始めたプレイヤーで操作方法にやたらと詳しかった。ギリギリ飛べるだけの初期メンバーがバラバラな編隊飛行や簡単な戦闘が行えるようになった頃。イベントの期日になった。


 当時の仕様は2チーム以内10人までなら戦闘フィールドに入れるというものだったので1チーム7人で組んでもう1チーム3人は現地で乱入してくるのを待つという絶望的なものだった。その頃はNGIが一番人気の国となっており、女王親衛隊やファンクラブが乱立するほどで、プレイヤーの質と数、どう見ても圧倒的だった。


 イベントは1時間ポイントを稼げなくてもポイントを提供してしまっても海上である程度時間が稼げる。相手の妨害はできるだろう。という予測の元とにかく交戦して逃げて、交戦して逃げてひたすら嫌がらせ、もとい、遅延防御という方針で出撃した。


 チームや個人での出撃登録数に応じてNPC空母の数が用意されるのだが、どう見ても3隻しかない。つまり総数30機以下。いざ広い海上へ出撃して5分も経つと、相手も一直線に向かってきたのかあっさりと目視できた。というか100機以上いるのではなかろうか、正確な数がわからない。


 あっという間に交戦エリアに捉えられ、全機散開し、逃げようとした矢先あっさりとレムさんの機体が落ち、敗北し、空母に戻った。5分飛んで5秒で1回目の戦闘が終わった。何が起こったのかわからなかったがUBAさんは理解できたらしく、相手がけん制で撃ったロケットがレムさんの増槽に直撃、撃墜されたのことだ。増槽切り離しが遅かったのもあるが他のメンバーはUBAさん以外切り離しもしていなかった。

「どうせ交戦空域まで5分、逃げても落とされるなら最初から増槽なしで行こう。」ということになりパイロット死亡のペナルティである15分後、第二回の出撃をした。チームリーダーもレムさんからUBAさんにという話もレムさん自体が提案したのだがUBAさんは唯一相手を落とせる可能性があるのでそのまま、ということになった。


 空母から飛び立つと他の部隊もやられていたらしく再び25機ほどが飛び立っていた。最大30機なので5機足りなくてもおかしくないのだが微妙に数が少ない。あの場所で粘っているプレイヤーがいるのだろうか。


 などと考えていると70機近い敵機が見えた。半分は海上を抜けてしまったのだろうか。などと考えていると戦闘エリアに突入した。即全機散開し敵機の方を見てみると確かにロケットを撃っている。開始直前に撃つことでラッキーヒットを狙っているのだろう。実際に散開の遅れたアレスさん、リンスさん、ちゃぶ台さんに直撃して墜落した。これでコッチはたった4機。レムさんもがんばっているがすぐに囲まれるだろう。UBAさんもレムさんを狙っている機体を落とそうと回り込もうとしているがうまく阻まれている。


 撃墜ポイント稼ぎに俺も2機に狙われているが全速で逃げに回っている。レムさんの防御に回って逃がす手伝いをするべきか2機ひきつけておくか迷って、相手の射程圏内に入られたときにレムさんの後ろを飛んでいたマルゴンさんが撃墜された。しかしレムさんはそろそろ戦闘エリアの端に届きそうな位置にいる。


 先に撃墜されたチームメンバーは空母に設置されているモニターで観戦できるのでさっきから応援が激しい。あと少しというところで相手のロケットが一斉に放たれた瞬間、目の前の機器に「VICTORY」の文字が表示された…。


次話 (話の流れが)続かない!

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