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生きたレーダーのお話  作者: しうか
1章 プロローグ 
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1 プロローグ 

 説明回です。本文自体短いですが後書きにダイジェスト載せときますね。

3話目くらいから本気だす。

 電子化、効率化が進みゲームにすらリアルを求め続けられた結果。嗅覚以外の4感をリアルに伝えるシステムであるVRシステムの誕生により、ゲームはもはやゲームではなくもう一つの世界での生活がおもな主題になりつつある。誰もが一度は夢想したことだろう。ファンタジー世界での生活や中世ヨーロッパ時代での生活、戦国時代の日本での生活や一昔前の戦争を生き抜くことの体験。そんなものが安全に手軽にリアルに体験できる夢のようなゲームが開発された。


 曰くVRMMOである。


 VRMMOでの基本はリアルに忠実だというのが前提であり。作りこまれた仮想空間ではリアルな設定がもてはやされた。ファンタジーというジャンルにおいては可能な限り想像において魔法やスキル、魔物や怪物というものがリアルに作られた。


 そんな中「これはあくまで本格的なゲームである」という信念のもと作られたゲームがあった。リアルな設定を引き継いではいるがゲームバランスの調整、実際にはありえないご都合主義的な現象などゲームとして楽しむ上で必要な調整が積極的に行われた。A&Aオンライン。割高設定の年額課金制&アイテム課金という募金箱は手軽に始めるには少々敷居の高いゲームである。


 理不尽に介入されるゲームバランスの調整、新アイテムの追加、新アイテムの追加は長い時間とお金をかけても突出した個人の出現は許さないよう作られた。例えばその時の最強装備は実装されて一週間もすれば出回り。新装備が実装される頃には誰でも手に入れられた。


 オープン当初は敷居の微妙な高さから参加人数もそれほど多くなく、その割りに個人でのプレイには難易度が高めに設定されており、プレイヤー同士の協力や連帯感は必然と高まっていった。

 そんなゲームの半年に一度の定期イベント。たった1時間の国同士の大戦争。ゲーム内での国の国境や植民地をめぐる大戦争が今始まろうとしていた。



 第一太平洋洋上。EAP国軍所属NPC空母内


 垂直尾翼が黄色に塗られた10機の戦闘機がきれいに並んでいるその前で、10人のプレイヤーがイベント前のブリーフィングを行っている。


「今回の大戦争でも恐らく俺たちの隊がキーになるだろう。参加人数の少なさから勝つためには2倍以上の数の差でもひっくり返さなきゃ国としては負ける。しかし、今までの実績から俺たちにはそれが求められている。」


 鮮やかな金髪を逆立て、鋭い緑の眼光で見回す20代前半と思われる青年は自分がリーダーを勤めるチームのメンバーを見回す。


「昨日のEAP全体会議での方針はPPL植民地への攻撃はなし。攻めて来るNGIに対し防御及び遅延防御。被害を抑制しつつ隙があったら相手を落としてできるだけイーブンを維持しつつ俺たちのチームとリディさんのチームが遊撃戦でざっくり稼ぐって感じだったんだが恐らく数の差で遊撃にもわらわら寄ってくるし防御もまともに出来ん可能性が高い。」


「でしょうね。まぁできるだけやるだけですが今回の想定戦力差はどの程度予測されてますか?」


 ツヤツヤの黒髪をきれいにオールバックにまとめ、黒い瞳に丸い伊達メガネをかけた浅黒い肌のこれもまた20代前半と思われる男が質問を返す。


「まぁ恐らくだが相手が全員参加だとして1:5…にはならんといいな…。」


 普通に考えれば絶望的な差である。装備、錬度が同じなら間違いなく5が勝つ。それも恐らく被害もなく…。こんな戦力差で続けてきた古参メンバーに関してはいつものことではあるが普通に考えればあっという間に全滅する。


「まぁうちら弱小国家だしね。数合わせの鴨も多そうに見えるだろうし、普通に考えたらボーナスポイントですよね!」


 ウェーブのかかった赤い髪に緑の瞳の20代後半の女性が場を明るくしようと軽い発言をする。


「あはははは、んだよねー。ボーナスポイント狙いの鴨はざくざく稼ごう!勝ち負けはまかせた!あっしは眠い!というか寝起きでちょー眠い!」


 さらに場を明るく…、いやいつもの調子で薄緑の縦ロールを左右に3本ずつ下げたこれまた緑の大きい目をした10代前半に見える(・・・)女性が話し合い自体を放り投げる。


「まぁ寝過ごして来ないよりはマシだがアンさんが眠いってことはもしかして勝てるか?まさかな…かっこフラグかっことじ」


「「「あはははは」」」


 金髪碧眼で筋肉質、30代前半の男がマジメな顔でつぶやきチームが半分社交辞令で笑う。


「まぁそんなわけで大体の方針はAチームが引き寄せてBチームが落とす。BチームのリーダーはUBAさん、Aチームは俺で分断されたら各自けん制しつつ合流を目標に。チーム編成も役割もいつも通りだが細かいことは各チームで再確認。開始10分前までに搭乗、発艦待ちで集合。以上で」


 …結局マジメに見えて決まったことやわかったことはあまりなかった。



ダイジェスト:VRMMOゲームの説明とこの小説のゲームの説明。

 設定という名の逃避を多様するゲームですよ!値段高め設定ですよ!あとはなんかイベントが始まるかもしれない。

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