二つのチートスキル
ギルドを出て、森に向かう道すがら、さっき教えてもらったスキルの確認方法を試してみた。カードのゲームクリエイターの項目に触れながら、「開示」と唱えた。すると頭の中に情報が浮かんできた。
ゲームクリエイター 自分がゲームの中で可能だと考えられるものの創造及びシステムの構築が可能。ただし、この世界の理で存在出来ないものは、不可。創造する場合もそれを世界に定着させるために、一定量の魔力と素材が必要。現在使用可能な機能 1:ステータス確認
2:アイテムボックス 3:キャラクター作成 4:モンスター作成
5:装備作成
6:フィールド作成
7:魔法作成
8:オブジェクト作成 9:オートマッピング 10:フレンド登録
11:クエスト自動作成12:転生システム 13:育成機能
頭に浮かんだスキル内容を、見ればみるほどゲームのメニュー画面というか、代償が必要とはいえ好きなものや機能を好きに構築出来るってどんなチートスキルなんだ。こちらの世界に、ゲームが無い以上、このスキルのでどころはリディウスで間違いないな。もともとリディウスとは、よく一緒に、ゲームをする友人だったけど、なんでこのスキルにしたんだろう?そういえば、リディウスは、自分はゲームの開発者や本の作者に近いって言ってたけど、リディウスの力の使い方がこんな感じなのかなぁ?今度あった時に聞いてみよう。そういえば、アルトのスキル内容は、どうだったんだろう?
「アルト、こっちはスキル内容がわかったけどそっちは、どうだ?」
「兄貴、こっちもわかったよ。兄貴のスキルは、どんな効果だった?」アルトに聞かれてどう答えようか迷った。ゲームのことをいってもわからないだろうし、まとめた感じでいいかな。「僕のスキルは、魔力と素材を消費してものを作り上げる力だよ。アルトの方は、どんなの?」
「俺の方は、倒した相手の力の一部を一定の確率で、自分のものに出来るんだってさ」アルトのスキルもチートのようだ。けど、僕のスキルの出所はリディウスで確定として、アルトのチートスキルは、どこからきたんだろう。それとも、ユニークハイ的には、標準装備なのかな。今度、父さんのスキルを教えて貰おう。 「アルトのスキルは、一角ウサギで試せそうだな」
「兄貴の方は、どうする」
「僕の方は、魔力は封印が解放されてからはあふれてるから、とりあえずは素材を手に入れてからだね」
「そういえば兄貴、一角ウサギってどんな魔物なんだ?」
「普通のウサギが魔力で変質したやつで、頭に角が有る以外は動きが早いことをのぞけば、普通のウサギとそう変わらない」
「だったら、楽勝だな」
「舐めてると危ないぞ」
「大丈夫だって。お、森が見えてきたぜ兄貴」アルトは、早く戦いたくて仕方がないようだ。封印が解放されてからは初めての戦闘だ、そのことを不安を覚えながらも僕達は、森に向かった。