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第2章 俺んちが1年生美少女ツートップの溜まり場になった。(1)

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第40話~美月&陽菜SIDE~ コイバナ帰り道(4)

~美月&陽菜SIDE~ 



 拓海の家からの帰り道。

 美月と陽菜は仲良く肩を並べて歩きながら、さっきまでの出来事を振り返るようにトークに花を咲かせていた。


「今日も楽しかった~。クロトも可愛かったし」

「うん、楽しかったね」


「キャットタワーも見つかったし」

「拓海くんが上手く作ってくれたよね」


「そうそう。たくみんって、けっこう器用だったよね。ちょっとびっくりしちゃった」

「男の子って感じしたよね~」


「したした~。美月と抱き合って照れてたとことか」


「あ、あれは急にクロトが来てビックリしてこけそうになったのを助けてくれただけで全然ちっともそんなじゃないもんっ。言ったでしょ~」


「すっごい早口……照れなくてもいいのに。ちょおいい感じだったじゃん」


「別に照れてないですぅ」

「ふーん。ところで撮った動画って、いる?」


「……べ、別に?」

「そう? マジいい感じに映ってるよ、ほら」


 陽菜は美月の返事を聞く前に制服のスカートからスマホを取り出すと、くだんの動画を再生した。

 ほんの数秒足らずの短い動画だが、そこにはカップルのように仲睦まじく抱き合う拓海と美月が映っている。


「――っ」


 美月は思わず息を飲むと、静かにじっと凝視した。

 本当にカップルみたいだと美月は思った。

 思ったとたんに、顔がカァっと熱くなってきてしまう。


「ね、いい感じでしょ?」


「だ、だから拓海くんとはそういうんじゃないもん。いい感じとか関係ないもん」

「ふーん?」


「あ、あと陽菜ちゃん。『意外と近くに運命の相手がいるかもよ?』とか変なこというのもやめてよね」


「えー? だってたくみんは奥手っぽいし、美月は自分からは言わないだろうから、アタシが間を取り持ってあげないと絶対、関係が進まないじゃん」


「別に進まなくていいんですぅ」


「ふーん?」

「な、なに?」


「たくみんってさ、あんまり目立たない男子だけど、話してみると結構いい感じだよね。優しいし、器用だし」


「それがどうしたの?」


「これから文化祭とかで男女一緒に作業とかするようになったら、他の女の子に目を付けられちゃうかもよ?」


「え……」


「待ってたら取られるかも?」

「そ、それは……でも、それは拓海くんが選ぶことだし……」


「そんなの選ばれるの待つ必要ないじゃん。コクったら絶対いけるってー」

「コク――っ!? しないってばぁ!?」


「ふーん、そっかー。美月が行かないならアタシが行こうかなー?」


「えっ!?」


 美月が驚いたように陽菜を見た。

 しかし陽菜の顔はというと、その反応を待ってましたとばかりにニマニマと楽しそうな笑みを浮かべている。


「むっふーん♪ だからアタシには運命の王子様がいるから、そんなことしないってばー。もう美月ってば、顔に出すぎだしー。ウケるー」


「ぅ~~~~っ! 陽菜ちゃんのイジワルっ。もう知らないっ」


 美月がプイっと顔を背けた。

 いかにもわざとですといった感じの行動だが、付き合いの長い陽菜はここが引き時だと理解している。


「で、いるの? いらないの? 今ならタダだよ?」


 からかうのはサクッとやめて、ヤクの売人がゲートドラッグでも売ろうとしているかのようなセリフを言った陽菜に、


「…………いる」

 美月は己の心に素直になった。 


 シャイで清楚な美月も、年頃の女の子。

 気になる男子と抱き合う動画を欲しくないわけがない。


「うむ。素直でよろしい。ではしんぜよう」


 陽菜はうなずくと、パパっとスマホを操作する。


 ピコン。

 すぐに聞き慣れた音がして、美月のスマホに例の動画が送られてきた。


「ありがとう、陽菜ちゃん」


「どういたしましてー。ま、アタシは美月を応援してるからさ。何かあったらいつでも相談してよね」


「うん、そうさせてもらうね」


 幼馴染で親友な2人は、今日も今日とて仲良くトークに花を咲かせていた。



~美月&陽菜SIDE~ END

「ねこたま」をお読みいただきありがとうございます~(*'▽')パアッ


気に入っていただけましたら、

ブックマーク&評価(☆☆☆☆☆)を入れて頂けると嬉しいです!


Web小説はポイントが物を言うので、なにとぞ……!(*'ω'*)

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