表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】黒猫を拾ったら俺んちが二大美少女の溜まり場になった。【Web版】~2人の少女が恋したのは、昔の俺と今の俺――。  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
第2章 俺んちが1年生美少女ツートップの溜まり場になった。(1)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/76

第31話 えちえち小悪魔ヒナ vs 聖天使コカゲサン

「ただいまー」


「お邪魔しまーす」

「お邪魔します」


 玄関の鍵を開け、ドアを開けると、


 テッテッテッテッテッテッ。


 軽快な足音とともに、クロトが玄関へと顔を出した。


 みゃあ!


 そして俺たちの前で可愛くひと鳴きする。


「お、クロト。お出迎えしてくれたのか」

「わっ。偉いねー、クロト」

「クーロト♪ やーん、可愛い♪」


 木陰さんと陽菜はしゃがみ込むと、靴を脱ぐのも忘れてクロトを撫で始めた。


 のどの下や、耳の裏から首後ろにかけて、頭、身体などなど、いろんなところをキラキラ美少女たちに撫でられたクロトは、(とろ)けそうな顔でごろごろと喉を鳴らし始める。


 おいこらクロト、ただ歩いて鳴いただけのにモテすぎだろ。

 なんて羨ま――ハッ!?

 俺はなにクロトに嫉妬してるんだ。


 そもそもからして俺みたいなモブ男子Aが、可愛くキュートなもふもふ子猫さまと張り合おうとすること自体が、おこがましいっての。


 月とスッポン、モブ男子Aと子猫さま。

 勝てる要素がどこにある?


「たくみーん、見てるだけなら撮って撮ってー! 動画ー。そんで後で送ってー」


「了解」


 俺はスマホを取り出すと、クロトを撫でる陽菜と木陰さんの撮影を始めた。


「うりうり~♪ ここがいいんかクロトー♪」

 ゴロゴロゴロゴロ。


 陽菜が耳の後ろやのどを撫で、


「可愛い~♪ ここ、好きなんだよね~♪」

 ゴロゴロゴロゴロ。


 木陰さんは主に背中から尻尾の付け根にかけてを撫でていく。


 ゴロゴロゴロゴロ。


 クロトはゴロゴロを大きくするとともに、もう立っていられないとばかりに床にこてんした。


 一連の動画は俺によってクロトレコードとして記録に残され──って、おうぇぇっっ!?


 陽菜がもっと撫でようとしゃがんだままで身を乗り出した。

 するとどうなるか?


 陽菜のスカートは短い。

 それはもう学年一ってくらいに短い。


 それが身を乗り出したことで、太ももの裏の上の方のかなり際どい辺りまでが、むき出しになっていた。


 俺が少し屈めば、スカートの中まで露になることは間違いない。


 陽菜の柔らかくも張りがある健康的な太ももが、スマホ越しに強烈に自己主張していた。


 ご、ごくり……。

 やはりここは紳士的に指摘するべきだろうか?


『イチイチ指摘しなくても見せパンだから平気だってばー。でも女子高生のパンツのことばっか考えてるとか、もぅ、たくみんのえっちー♪ あはっ♪』


 俺の中のえちえち小悪魔ヒナが、誘惑するようにささやいた。


 な、なるほど?

 たしかに?

 いちいち指摘する方がむしろ、スケベ男子感があるのかもしれないな。


 しかし同時に、


『拓海くん、そういうのはよくないよ。めっ! だよ』


 俺の中の聖天使コカゲサンが可愛らしく頬を膨らませながら、人差し指を立てて「めっ!」をした。


 ごめんなさい、もうしません!( >Д<;)

 ほんのちょっとした出来心だったんです!


 だって俺もアオハルに興味津々な男子高校生だから!( >Д<;)

 そういう気持ちをゼロにはできないから!( >Д<;)


 俺は心の中で言い訳をしながら、スマホを構える手の高さを上げた。

 これで角度的に上から撮影するので、何をどうやっても陽菜のスカートの中は見えないはず。


 何より後で陽菜と木陰さんに動画を送るんだから、スケベ動画はマズすぎた。

 そんなもんを送った日には、2人は2度と俺んちには来てくれないだろう。


 下手したら「スケベたくみん」などといった悪評が広まり、俺の高校生活もジ・エンドしてしまう。


 だがしかし、俺は込み上げてくるアオハルに勝った。

 だから一安心――そう思ったのも束の間だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 陽菜さんの無自覚エロとたくみんのアオハル脳のミックスアップでToLOVEる回避不可避だ( 〃▽〃)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ