表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『愛のため、さよならと言おう』  作者: 設楽理沙


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/117

85

85


◇思いがけない再会


 北野異人館街帰りの電車の中、亜弥子は電車に揺られながら寄せては返す

波のように山下との関わりのある少し前の記憶を手繰り寄せ思いを巡らせる。


 これまで少ないながら異性との付き合いも多少の経験はある。



 どう考えても普段の山下の言動やそして最近ではカフェでの自分から

投げかけた受け答えから導き出される答えは明白だった。



 彼は自分のことなど微塵も気に掛けていない……ということ。

 ただの職場の部下、後輩という立ち位置以外何もないということ。


 悲しいがこれが現実だった。


『寂しい……』

亜弥子は独り言ち、ため息を吐いた。


と同時に……

『あっ、そっか。なぁ~んだ』

何かを思い出した風に亜弥子はまたもや独り言ちるのだった。




          ◇ ◇ ◇ ◇


 一方その頃百子は……。



 あの後、山下の提案通り帰りは新神戸駅までの道のりをゆっくりと歩き、

タクシーで三宮駅まで戻った。



『途中でタクシーを見付けられればそこで拾うことにしますよ』

と言っていた山下だったが自分と会話していたせいか後一歩のところで

拾いそびれ、結局駅でタクシーを拾うことになった。



 新神戸駅に向かう道々山下から聞かされた話では、今回彼に連れてこられた

北野異人館街は先ほどの女性から仕入れた情報だということだった。



 そんなことなども彼女とは話したりする仲なのかとまたもやモヤっとして

しまう百子だった。


 彼女が持っていて自分が持っていない『若さ』というものに

嫉妬しているのだろうか。



 そう思えば思うほど、百子はどんどん山下との次の約束が

重荷になっていくのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ