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『愛のため、さよならと言おう』  作者: 設楽理沙


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 浮気、再構築とこのふたつの単語から話を広げていくことにしようと。


          ◇ ◇ ◇ ◇



 自尊心を傷つけられ自信をなくしているであろう妻は、一旦夫の元を去り

新しい愛に出会わなきゃ、自信は取り戻せないのよ。



 それで私はふたりを私たちのように離婚させることに決めた。



 そして妻は年下の素敵な男性と再婚をするの(させる)



 でもね、そのままじゃ、元夫が可哀そうだから年下夫には病気で

死んでもらうのよ。



 そしてそれを待っていたかのように元夫が元妻にもう一度死ぬ気で

プロポーズするの。



 そして再びふたりは一緒に暮らすことになってめでたしめでたし。



 そんなふうに私は一日で大まかなプロットを練った。



 表題は『恋しくて』-



 浮気をして妻から離婚されてしまう夫が離婚後ずっと妻を

恋しく思い続けるという意味合いで付けた。



 こんなに恋慕われる奥さんなんて世の中に果たしてとれほどいるだろうか。



 自分がこれから書き進めていく話の中のキャラなのだけれど

羨ましいなぁ~などと思いながら私は何かに取り憑かれるように書き始めた。




 春頃に書き始めたオリジナル小説は七夕月(たなばたづき)の終わり頃に完結した。



- 書くにあたり切っ掛けはあったものの、まんま浮気から再生めでたし

めでたしでは終わらせず、その後離婚してからの再生へと話を

広げていったのである。



 自分の頭の中で作りあげた偽モノ(創作)の、ある夫婦の人生を、だ。



 作品としてのレベルとかは気にならなかった。


 とにかく一つの話を最後まで書き終えたことに満足感でいっぱいだった。



 早速投稿サイトに掲載してみた。

 感触は悪くなかった。



 掲載し終えた時には二か月が経過していた。


 そしてそこから書き直しすること4回。



 登場人物の名前も変えたりした為、後々訂正したところ、訂正し忘れた

ところなどが出て来て、読者から注意されたりして散々だった。



          ◇ ◇ ◇ ◇



 そんな風に百子が小説に向き合い、振り回されつつ日々を過ごしているうちに、

山下と以前試写会行きを約束した日から一年が過ぎていた。





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