表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『愛のため、さよならと言おう』  作者: 設楽理沙


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/117

51

51


 夢中で二次創作の小説をふたつ書き終えた頃には、花冷えする季節に

入っていた。



 そしてオリジナル作品一作目になるかもしれない題材と

百子は出会うのだった。


          ◇ ◇ ◇ ◇



 それは誰かの小説からというのではなく、ある悩みを投稿する

サイトでのことだった。



 浮気をしてしまい、奥さんからの信頼を失くしてしまった

男性からの相談だった。



 面白いっていうか、同じように浮気されて挙句本気になられて捨てられた

私が浮気した男性の悩みを読んでその男性に肩入れしてしまうなんて、

笑える。



 だいたいこんな風な悩み事など回答者からアドバイスされて

それに1回か2回ほど投稿者が返信に登場したら終わり……という

パターンがほとんどなのに、彼は違った。



 彼の本気度が伝わったのか回答者も同じ方が何度も答えていたのが

とても印象に残った。



 私も夫がただの浮気だったからやり直してほしいと言ってくれていたら、

離婚を選ばなかっただろうと思うし、この男性のように激しく激しく

反省の意を示してくれていたらと、つい自分とこの男性の奥さんの立場を

比べてしまうのだった。



 男性の、回答者との間に交わされる真摯な気持ちを見続けていくうちに、

私は自分も浮気され本気になられて打ち捨てられた妻であるということを

いつしか忘れ、その男性の気持ちを追うようになった。



 長きに亘る男性と回答者との遣り取りを見終え、私は思った。



 彼は本当に奥さんを愛しているのだな、と。



 しかし、彼の話から見え隠れするのは彼の真意を信じられず、

悲しい心をどうにもできず蹲っている奥さんの姿だった。



 結局奥さんからは許してもらえたという報告が上がる。


 だけど私は思った。



 彼の奥さんは、付けられた傷もなくなり? 


 心から彼のことを信頼できるようになったのだろうか。


 許された彼はいいよ、だけど奥さんの心はどこかに置き去りに

されているのではないだろうか? と思わずにはいられなかった。



 ここで私の自分だけのオリジナル小説のプロットが決まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ