序章
初めまして、幻夢霞です。
更新頻度は遅くなると思いますので、どうか気長にお楽しみくださいませ。
それでは、「魔王軍幹部は百合だらけっ!!」
始まります。
*序章が煩わしい方は、第一章からでもある程度は楽しめるかと思います。気に入ったら序章から読んで貰えるともっと楽しめると思います。
「今日もケーキはおいしいねぇ」
暖かなお日様の当たる中庭の一角。二人の少女と二人の女性がおしゃれな椅子に腰かけ、ショートケーキを口に運びながら談笑していた。
「あら、そお?よかったわ~、自信作なの~。明日はチョコレートケーキを作るわねぇ~」
「えっ、ほんと!?やったー!」
満面の笑みを浮かべ、銀色の長い髪を揺らしながら足をパタパタさせて喜ぶ少女。テーブルをはさんで椅子に腰かけ、そんな少女を優しい眼差しで見つめながら、「ふふっ」と口元に手を当てて微笑む女性。
「はい、お姫様。口を開けてくれるかな。」
「あ~ん。うん、美味しいね。」
小さな口をめいいっぱい広げてケーキを食べる少女。その少女を膝に乗せ、愛おしそうに頭を撫でる女性。
たくさんの花と鳥のさえずりに囲まれて、談笑と午後のティータイムを嗜む。これが魔王城の、魔王リリィ・四天王第一席サキュア・四天王第二席ナイト・四天王第三席ココナの日常である。