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王都は王都で大変。

第38章

 スワルトイ公爵が、領土に戻ってから、モモガロンとヒロイについての話し合いが持たれた。


 その場の全員は、特にヒロイの事を、隠す事をしないと言う事だけは、一致していた。


 話し合いの中で、お爺様が言われた事は、真実だとモモガロンは思った。


 「息子夫婦が亡くなって、モモガロンも重傷を負い、どうにか生きながられたが、私は、その後、傷ついたモモガロンを、この世界から消してしまった。ーーーそれ以外、彼女を守る手段がわからなかった」


 「儂自身も、酷いショックを受けていたのは確かで、若くて美しかった妹を亡くし、それから妻を亡くし、今度は、息子夫婦・・・どうして、このようにスワルトイ家だけに、不幸が続くのかわからなかった。やっと、目覚めたモモガロンは、人が変わったように大人しくなり、精神的ショックもあっただろう・・、彼女に、もしもの事があった場合は、・・私も死ぬ覚悟は出来ていた」


 「しかし、年端も行かない孫娘に、妊娠したみたいだと、告げられた時には、驚き狼狽した。ても、家族が増える喜びが、勝ったのも、確かでした。モモガロンが、妊娠した時期は、多分、私の誕生パーティーだとも、予測できました。・・・パーティーさえ開かなければ、こんな事にはならなかったと、悔もしました」


 「二人で話し合った夜、モモガロンに、また、辛い思いをさせてしまい、死ぬほど酒を飲んだのを、覚えています。不覚にもその時、私は泣いてしまい、国王陛下に公爵の地位を返上して、この子と生まれてくる子供と、3人で、ひっそりと暮らすことを、モモガロンに、話しました」


 「でも、モモガロンは、お爺様、家族が増えるのですよ。それでいいのですか?私もこの子も、スワルトイ領が大好きで、お爺様が大好きです。それでも、お爺様は、お仕事をお辞めになるのですか?私は大丈夫です。絶対に、死んだりしません。お腹の子供と一緒に、お爺様の側に、ずっと居ます。と、言い、私の願いである貴族学校に、入学してくれました。貴族学校の入学は、ヒロイの為でもありました。ヒロイが大きくなった時に、王都での生活を、伝える役目を果たす為、後は、モモガロンに、少しでも青春を送って欲しい思いもありました」


 「私たちは、互いに不安を隠しながら、王都で暮らし、モモガロンは誰よりも立派で、美しくなって、このスワルトイ領に戻った。そらからは・・・」


 「お爺様・・・、ご心配をおけてして、本当に、ごめんなさい」


 国王陛下は、直立不動に立ち、敬意を払い、スワルトイ公爵に話す。


 「スワルトイ公爵、私が、モモガロンにした事は、決して許されない行為だと、理解しています。しかし、私は、すでに、モモガロンとヒロイを深く愛しております。どうか、レディ・モモガロンを私の元に嫁ぐ事をお許し下さい」


 「もちろん、モモガロンがそれで良いのなら、私は反対はしません。私は、何よりも彼女の意見を尊重したいと、考えます」


 みんなが話すことは、モモガロンの気持ちの尊重だったが、モモガロン本人にとってもこれは、青天の霹靂で、すぐには返事ができなかった。


 その後、数日間、話し合ったが、結論は先送りになり、対外的には、『国王陛下のご婚約が発表され、お相手は、スワルトイ公爵の孫娘のモモガロン・スワルトイ嬢、お二人は、スワルトイ公爵の60歳のお誕生日に出会い、すでにお二人の間には、ご子息が誕生しているが、レディ・モモガロンが、貴族学校を卒業し、成人になられるまでは、結婚式を執り行わない。』と発表された。



 そして、また、夏休み明けに、モモガロンは、貴族学校に登校することとなった。


 王都までの道のりでは、国民の祝福を受け、名実ともに、トップクラス身分での凱旋となった。


 スワルトイ邸でも、緊張した面持ちで使用人達は並び、モモガロンとヒロイを出迎え、頭を下げた。


 「お嬢様、お帰りなさいませ、国王陛下より、たくさんのお花が届いています」


 スワルトイ邸の大きな玄関に、無数の花が並んでいる。まるで、花屋のような賑わいだった。


 モモガロンは、あまりの多さに驚きながらも、ヒロイの手を引きながら、自分の部屋に行こうとした時、


 「お嬢様、・・お部屋は、既に、別宅ではなく、こちらの方に写しました。王宮からの近衛兵たちも、常駐することとなったので、警備上の措置とお考え下さい」


 「ええ、わかりました」


 本当は、わかっていないが、仕方がない事であることを、理解していた。


 「何度も、モモガロンの意思を尊重すると、あの2人は話して、とても親切だったと思っていたのは、わたくしの勘違いでしたのね」


 「お嬢様、また、その様なことを・・・・」


 「お嬢様、おかえりなさいませ。お待ちしていました」と言って、嬉しそうにマルサナが駆け寄ってきた。その満面の笑顔を見て、


 「マルサナ、貴族学校はどのようですか?」


 「当然ですが、お嬢様の話題で持ちきりですよ。それは、それは、大盛り上がりです。しかし、誰一人、私に話しかける人はいません。・・・国王陛下の力は偉大です」


 「だから、明日から、お嬢様が復学しても、全くもって、問題ない状況です。多少、近衛兵は増えるでしょうけど・・・」


 「トワくんは、どう?相変わらず?」


 「トワ様には、全力で、女子が群がっています。トワ様を攻略した貴族が、出世の一番近道だと噂しています」


 「・・それも、どうなのかしら・・・?」


 「マルサナ、それよりどう?勉強は進んでいるの?」


 「はい、それは、当然のように、進んでいます。実は、マギガル伯爵の家に、優秀な家庭教師がいまして、レイン様が、領地療養になられて、職を失った為に、モルジャが、その方を雇い入れて、トワ様と私に、学生室で、補習をして下さっています。その時は、モルジャも一緒に講義を受けるのですが、・・・モルジャが一番、優秀です」


 「では、来年、一緒に卒業は、できるのですね?」


 「はい、私は、大丈夫そうです。あれから、毎日、泣きながら勉強しました。本当に、勉強していて良かったです。また、みんなと一緒に、通う事ができます」


 「ーーートワくんは?」

 「その家庭教師の先生が、言うには、運次第だそうです」


 「・・・厳しそうね」


 夜になり、メリー、ソニア、シルクが訪ねてくる。


 「モモガロン様、今後のヒロイ様のご予定は、どのようになさいますか?」


 「ええ、わたくしは、貴族学校に復学しますので、また、ここの保育園に通わせる事は可能でしょうか?」


 「はい、私たちもその方が良いと思われますが、王宮の方より、皇子について、問い合わせが来ております」


 「どのような・・事?」


 「主に、教育についてです。現国王は、幼い頃より、王室の教師の元、厳しい教育が行われ、3歳の頃には、すでに何人も教師が付き添ってお出でしたと・・・」


 「それには、共に学ぶ人間の厳選も必要で、そのことは、いかがなさいますか?」


 「・・・それって、私とヒロイが、王宮に入る事が前提みたい!お返事は、まだしていません。それに、私は、まだ、学生で、成人しないと、結婚は、できませんし、ヒロイも王宮には、入らないのですよ」


 「ーーしかし、王都では、お嬢様が、同級生よりも、1歳年上だと、知れ渡っています」


 「え~~~!! サバ呼んでいるのが・・。バレているの?困る~~~~。はぁーーっ」


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