第6話 仲間
俺は、ギルドの旗が立っている建物に入り、まず、冒険者がいないかあたりを見渡した。やはり冒険者はいるが、小さい村なので約10人ばかりしかいなかった。日本人冒険者だろうか?
「すいません。ギルド登録の仕方がわからないのですが・・・・・・どうやってやるんですか?教えてください。あと、君たちは『日本』という国をご存知ですか?」
「冒険者にまだ、なっていないのにこの村にきたのか。いいだろう、教えてやる。ただ、普通に冒険者になりたいので登録お願いします。と、ギルド公認の女性と男性に話かければいいだけ。それと、『日本』だったかな?ぁあ、あそこは俺のいた国だよ。島国だね。昨日ここ、異世界に飛ばされたばかりだから、まだ大まかなことしか知らないよ。ってことは、君も『日本人』ということなんだな?」
━━この人は、日本人の冒険者。そして俺よりも腕がある。立派な剣士様だ。とりあえず礼を言っておかないとな。
「教えていただき、感謝します!はい!俺も異世界転移させられたばかりなもんで・・・・・・あはは・・・・・・」
「そうかい、そうかい。同じ『日本人』として頑張ろうじゃないか!」
「はい!お互い頑張りましょう」
俺はお辞儀し、立派な胸をした美人女性に声をかけ、ギルドカードを貰い、自分の職業はソードマスター ━━言わゆるただの剣士と知る。そして、レベルやスキルが表示されるので、使いやすい。そういえば、ステイタスウィンドウって手動で出すにはどうしたらいいのだろうか?
「そういえば、俺の名前言ってなかったな。俺の名前はサーガだ。よろしく頼むよ。それから、ステイタスウィンドウの出し方も教わりたい」
「サーガか・・・・・・やはり、本名では名乗らないもんだよな。俺の名はハデスだ。よろしく。ステイタスウィンドウは、手をTの字に描く形にすると現れる」
「本当にお世話になりました!ありがとうございます!」
俺は、それよりもギルド公認の女性が言っていた、パーティというのに少々気になったためパーティのことについて聞くと、どうやら一人メンバーが増えるたびに報告し、パーティ登録しなければいけないらしい。とりあえず冒険するには、仲間が必要不可欠。この村で、冒険者を集めたいが━━俺にそんなコミュ力はないため、誰か一人でも、声をかけてくれるのを待つのだ。
「・・・・・・」
見つけた!あの人だ、私ことアリス・ルーズは、彼を追いかけていた。そしてようやく見つけ、今日冒険者になったこと、パーティに入らせてほしいことを話した━━
「なるほどな。俺の一人目の仲間がこんな美人な方になるとはな。思ってもなかった。めっちゃ今ハイテンションな気分だよ、アリス」
「私、戦闘系のスキルは短剣スキルしか身につけていないけど。サポーターとして、全力でサポートさせていただきます」
「ぁあ、アリスちゃんのサポートは百人力だもんな!」
こうして俺は、新たな仲間を迎えて祭りに参加して、次の街へ向かうのだった━━━