第2話 ステイタス
俺はひたすらに走った。この街の中世風なので、門みたいなとこがあるはずだと、思ったからである。
そしてついに扉が大きく開かれている場所を発見した。
「・・・・・・あれが門だろうか・・・・・・?」
そして、そこには衛士らしき人間がいた。走ってる時に周りにはエルフやドワーフのような人外や、普通の人間もいたが、まさか衛士がいるなんて思わなかった。
衛士を見つけたのと少し遅れたタイミングで何か効果音的な、よくあるRPGのレベルアップ音てきな音が流れた。その瞬間、緑色に光った四角形の形をしたのが出現し━━━━
「敏捷力が1上昇しました」
「敏捷力が上昇しました。だって?ここって異世界じゃないのか?ゲームの世界なのか?いや、たとえ異世界だとしてもステイタスは存在る・・・・・・ってことなのか」
そしてステイタス表示された何かが消え、そのまま走り出すと━━━━
「おい、そこで止まれ!その装備・・・・・・今、騒ぎになっている、盗賊の仲間か?だとするならば・・・・・・排除せねばならないな」
そう衛士は言うとRPGの衛士が装備するような剣を構えた。
「お、俺が盗賊の仲間だ!?何言ってんだあんた!俺はただの冒険者だぞ!」
「ほう、冒険者と言うなら、その証拠としてギルドカードを所持しているはずだ。見せてみろ」
「ギ、ギルドカー・・・・・・ド?」
そういえば、所持アイテムの確認や、装備変更ってどうやるんだろ・・・・・・
「ほらな、すぐ出せないということは、間違いなくお前は盗賊の仲間だ。見せしめとして、殺しても構わんと、領主様は言っていたから殺させてもらおうか」
「なぁるほどね・・・・・・言わゆる、戦い方のチュートリアルって訳ですか・・・・・・仕方ないですね。我が剣に敗北せよ!」
我が剣に敗北せよ、のところをイケボで言って、俺は皮の剣を構えて敵・・・・・・つまり衛士に向かって、無実なのだが━━振りかぶった!
「やああああ!」
俺の気合い一閃の一撃を叩きこむ!しかし衛士は、装備している剣ではなく━━━盾を使い、防いだ。
キィィィィンと甲高い音が鳴り響き、俺は押し負け、倒れそうになったのを堪えて踏ん張り、立ち上がろうとした瞬間!
「甘いわ!」
衛士の剣が俺目掛けて振り下ろされる・・・・・・
「お前こそ!俺の反射神経を舐めんじゃねぇぞ!」
グルンっと体を後ろにジャンプしながら下がるようにして、敵の攻撃をかわして━━
敵の頭上へとジャンプして剣を回転させながら当てる形で攻撃しようとしたら、剣先が白く光り、体が勝手にグルンっと一回転して、衛士の腹目掛けて剣が襲い、そして、衛士は血を吹きながら倒れた。
「な、、、嘘や・・・・・・大丈夫か!?衛士さん!!!だ、誰か・・・・・・誰か医師・・・・・・はいませんか!?いたら傷を直してやってください!」
「ククク、今の貴様が・・・・・・ゴフっ。放っ・・・・・・た技・・・・・・は、大回転斬りだ・・・・・・強いな、お前・・・・・・」
バタ・・・・・・
「え、衛士さぁぁぁん!」
そして、何やらこの街の衛士隊らしき人達が俺のとこに来て、捕えた。
「お前は、人殺し・・・・・・しかも衛士を殺した大罪により、牢獄へ送らん」
ろ、牢獄・・・・・・だと。俺の異世界生活のスタートはこんな感じになってしまった・・・・・・
連れて行かれる直前、ステイタスの表示される何かがまた、出現して
「新しく大回転斬りを覚えました」
「筋力値が1上昇しました」
「スキルポイントを3獲得しました」
「レベルが1上がり、2になりました」
くそ・・・・・・今、その報告いらんって━━━
そして、俺は衛士達に連れて行かれるのだった━