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「咲野、死体の状況は!」
すぐに死体の状況を確認しようとする。すぐに咲野さんは死体を探る。
「死因はおそらく大量出血によるショック死。血とかをみると殺されたのはいまさっきかも」
それを聞いた華さんはすぐに近くの監視カメラを展開させる。
「ねぇ、あなたはどっちに逃げたと思う?」
左右どちらも路地裏が続く、ひと気もない。
「地図をみせてくれませんか?」
俺の要望に華さんが答えてくれて、モニターの半分に地図を表示させた。
地図の中央に咲野さんのいるマークがある。建物の配置は綺麗な5×6の四角の建物がある。
・地図(丸の部分の幅はほかの四角との幅と変わらない。矢印の方向からきた)
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→ ●
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(まったくわからん)
自分なりに推測してみる。
まず、咲野さんが来た方向に逃げたのは考えにくい。そしてそこから左右どちらかに逃げたかがわからない。
「難しいです」
時間を取るのもまずいと思ったので早々に答えを出した。
「そりゃそっか」
と分かっていたかのような返答をする。
「そこが彼女の欠点なのよね」
愚痴を言ったかと思うとモニターすべてにカメラの映像を映し出した。そしてそれをすべて監視する。
「いた」
わずか5秒。その間にカメラに映っている人影を見つけた。身なりは黒いローブを着ていて隠れている。さらに微かに血が垂れていることに気づきこの人物が犯人だと予測した。
「座標を送るから。あと追って」
データが送られたのか咲野さんはすぐに走り出した。
5分もしないうちに追い付いた。
「さて、ここから私の見せどころね」
と咲野さんがいい、犯人に向かって走る。犯人が殴ろうとするが咲野さんはそれより早く懐に飛び、武器であるスタンガンで気絶させた。
「よし、捕まえたわ」
こうして事件はすぐに幕を閉じた。
「この後犯人はどうなるんですか?」
犯人の行方が気になり聞いてみた。
「犯人は一旦留置所?みたいなところに置かれて、取り調べの後、解放もしくは地獄行き」
地獄!?そんなのもあるのか。
「地獄っていうけど見た感じ強制労働みたいな感じだけどね。いまいちなにしてるのかわからなかったな~」
強制労働ときいて絶対行きたくないと思った。
「で、どうだった?」
次は華さんから質問が飛んできた。
「ん~。咲野さん強そうでしたしサポート系にしようかと。欲を言うと一度観光とかもしてみたいですね」
そこは調査とかするときおいおい見て回りたい。
「私もサポート系を進めるわ。私の仕事も少しは減るからね」
やはりモニター同時見は疲れるのだろう。みててこっちも目が痛そうにみえた。
「では」
「さようなら」
俺はモニタールームを後にして廊下を歩いていると咲野さんに出会った。
「で、どうだった?」
先ほどと同じ質問をされたので同じように返した。そして戻ってくるのが早すぎることを聞いたら、瞬間移動みたいな感じで戻れるらしい。条件は帰りはこの施設内、行きは特定の場所だけらしいが。
そのまま俺は咲野さんになんか道場みたなところについて行かれた。
「ここは?」
「ここであなたのキャラクターを設定していくわ」
咲野さんはパネルを操作してステータスメニューを表示させた。まるでゲームの最初のステ振りのようだった。
「基本初期ステータスは上級者並みよ。既存のポイントから上げたいステータスを上げる。ステータスを振るポイントとスキルを振るポイントは一緒だから気を付けてね」
なるほど。攻撃防御等ステータスに振り過ぎると得られるスキルが減り、逆にスキルに振り過ぎると振れるステータスが減ると。
上級者並みの理由は、簡単に犯罪者等に負けないようにするらしい。けどつよずぎても怪しまれるため少し盛った形でのスタートということだ。
スキルの数は異常にあった。それぞれ、攻撃、防衛、探索、採取、などの多くの分類に各50以上のスキルがあった。見ているだけでも疲れる。
「慎重に選んでね。一度決めたら変えられないらしいから」
まじかよ・・・
ステータスは上級者並みなら別そこまで変えなくていいのではないか?
前に教えてもらった欠点を頼りにスキルをつけていく。スキルには1つに10段階あり、10まで上げるとそのスキルに特化したスキルが足されるそうな。
そして自分がつけたスキルはこうなった。
こうげき 75
ぼうぎょ 75
まほうこうげき 75
まほうぼうぎょ 75
すばやさ 100
運 75
・スキル
追跡10
観察10
気配探知10
予測10
多くの人はスキル特化にせずバランスよくするか、特化するにしてもここまでも極端になることはめずらしいらしい。だが、戦闘は咲野さんメインなので本当にスキルメインにした。もちろん3つのスキルをMAXにするのにステータスには1割をすばやさに振れたくらいだ。
「ほんとにそれでいいの?」
ドン引きされた。それほど偏っているのか。
「ってことは実践はさほどいらないわね」
といいスキルをすぐに試させようとした。
眼に力を込めると足跡や温度などを確かめるサーモグラフ、レントゲンやステータスなどが表示された。意識を切り替えるとそれぞれ使えて大分使えるなと思った。だが・・・
「89」
その数字をいった途端、咲野さんがこちらを睨んできた。
「さ、さぁ」
スリーサイズまで見えることは内緒にしとこう。
「言ったら・・・」
眼が怖くなったのですぐに謝った。
「す、すみません」
この時気が付かなかった。行きは二人できたのに帰りの足跡が3人分あることに。