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トリオ 33
ソファーに座ってノンビリしながら毛むくじゃらと1代目の会話を聞いていると、本当に突然1代目に話しをふられた。
「木場さんの中で俺はなんですか?」
何と言われても、1代目は1代目だ。
しかし、どんな話の流れなのだろう?毛むくじゃらと1代目の間では会話として成立しているのだろうか?
「元バイト先の先輩?」
1代目と言うあだ名もそこからだし……。
「他には?」
他!?
「年下で?」
「で?」
まだ続けろと!?
「人生の後輩?」
「それで?」
なに?どう言う事?なんていうのが正解?突然こんなにも頭を使う事になるなんて思ってもみなかった。
「じゃあ、俺は?」
と、今度は毛むくじゃらまで。
居候させてくれる優しい奴で、心配性で。頼まれると嫌って言えないような奴。そんな毛むくじゃらは、俺にとっては……。
「オカン」
「オカン!?」
「ブッ!アハハハハハハ」