Photon:39 網
「止めるな。」
ノナの声で僕は声を失った。
「イーボム。」
ノナの透き通った声があたりにこだまする。そして、ノナは手を変化させて、相手の懐に手を突っ込んだ。
「さらばだ。俺の前から消え去れ!!」
そう言ったすぐ後フレアの身体は内側から引き裂かれるかのようにして、木っ端微塵に砕け散った。あたりにはそいつの血が噴き出す。身体がなくなったことで形を持たない血液がその場に散乱する。ノナにもその返り血がついている。
「・・・。」
「ノナ・・・。」
「こうしておかなかったら、こいつらはまた襲ってくるぞ。」
「・・・。」
「そうだな。こいつらにはとても荷が重すぎたようだな。」
どこからか声がした。
「誰だ。」
「では・・・。」
僕たちはあたりを見回していた。すると僕たちの目の前に男が姿を現した。シルクハットを深くかぶっているため、口元しか見ることができない。男はこちらを見て、
「やはり君は強いねぇ。こんな護身兵がいたら、賞金稼ぎなんて一頃だろうなぁ。テラ・アズド。」
「どういう意味だ。君は一体誰なんだ。」
「そうですねぇ。ではこうお答えしましょう。私はあなたのことをよく知る人物を知っている人だと。そして・・・。」
男がそう言いかけたところでノナが飛びかかった。
「ようするに敵ってことだろ・・・。」
「ええ。その通りです。」
男はそう言いながら、姿を消した。次にどこに現れるのか。目を光らせているとノナが上から押しつぶされた。
「残念でしたねぇ。私は闇の能力者ではないのですよ。私はいかなるものも捕獲する網の能力者なのです。」
「クッ・・・。貴様。俺の上に乗ったっていうのが運のつきだったなぁ・・・。痛い目見るぜ・・・。」
「そうですか・・・。」
男は冷静さを失わない。というより見えている口元が笑った。いったいどういうことだ。もしかして、策でもあるというのか。
「キャノォン。ウッ。」
「どうしました。私を痛い目に合わせるのではなかったのですか。」
「・・・。」
「残念でしたねぇ・・・。」
「まだそういうわけじゃない。」
「・・・ええ。そうでしたね。」




