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婚約破棄された悪役令嬢は隣国の王太子に拾われる ~5つの聖具編  作者: あいら


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9-3

目をぎゅっとつむって、手を握りしめた時、

魔獣の姿が脳裏に浮かんだ。


そういえば魔獣って、ティラノサウルスみたいな姿をしていた。

ティラノサウルスは確か尻尾でバランスを取っていたはず、

なら、この魔獣も尻尾を封じてしまったら、

バランスを崩すのでは?


思いつきだが、試す価値がある!


「リュミエール様を呼んで下さい!」


私の言葉に、控えていた騎士が、

リュミエール様を呼びに行ってくれる。


その間遠目に魔獣の姿を見、尻尾が動き、

バランスを取っている事を確信した。


「セレーネ、どうしたんだ」


リュカ様が心配そうに聞いてくれる。


「尻尾です」


「尻尾?」


「はい、魔獣は尻尾でバランスを取っています。

 氷魔法で尻尾を凍らせ、足を攻撃し、転ばせれば、

 少なくとも火魔法攻撃はできません。

 起き上がるまで、チャンスが生まれるかも!」


リュカ様は


「分かった」


と言って、私の頭にポンと手を置いて、

騎士達の所へ向かって行った。


私は遠くで見ている事しかできない。


祈るつもりで見ていると、

リュカ様達が、魔獣の尻尾に集中的に氷魔法をかけている。


予想通り、尻尾を凍らせられて、

バランスを崩して、ズドンと大きな音を立てて魔獣が倒れ込む。


「今だ!」


騎士達が一斉に攻撃をしかけ動きを更に封じ、

リュカ様が心臓の部分に剣を突き刺す。


「これで終わりだ!!!」


あれほど剣を通さなかった魔獣だが、

聖剣だけはやすやすと魔獣の鱗を破り、

深く心臓まで剣が突き刺さる。


ぐおおおおおおお・・・・


魔獣の断末魔が大きく響いた。


「やったぞ!」


と言うリュカ様の声が響き、

同時に騎士達の雄たけびが上がった。

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