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1-3

断罪まで後1日となった時、王宮から手紙が届いた。


階段から落ちた事への見舞と、卒業パーティでエスコートできない事が

書かれていた。


「これはどういう事ですの」


めったに声を荒げない母親が、声を上げる。


「皇太子殿下も困ったものだ」


両親は何よりも家格を重んじる、

そんな二人を冷めた目でみていた。


「ロザリアはどうなの!」


「私は、皇太子殿下に従うまでです」


今までなら、金切り声をあげて、母親と一緒に抗議していたので、

家令達が、内心驚きながら私を見ている。


「とにかくマーロンに」


「けっこうですわ」


マーロンは従兄の名前だ、父親は従兄に代わりにエスコート

させようとしているのだろう。


驚いた顔をしている父親に告げる


「私をエスコートできるのは皇太子殿下だけ、

 ファーストダンスを踊れば、皆も何も言いませんわ」


紅茶を飲みながら、ゆったりと答える私に、

父親もどさっとソファーに座る。


「それもそうだ、お前ほど可愛い女性はいない」


「もちろんですわ」


優雅に微笑みながら、”私女優になれるかしら~”とか、

心の中で考えている。


父親の頭の中にあるのは、王家と繋がりを強化して、

自分が美味しい思いをする算段だけだろう。


”大切な娘”と言うのは、

”自分が美味しい思いをする為に大切”だと言う事だ。


紅茶を飲みながら、ロザリアの周りの人を思う、

メイドも雇われただけで、親身ではない、忠誠などもっての他。


友人はと言えば、学園の友人(取り巻きを含め)も含め

公爵令嬢でなくなると、すぐに縁を切るタイプばかりだ。


うーん周りの人に恵まれてないのよね。


人脈ゼロである。


まあ、悪役令嬢だしね・・・仕方ないのかな?


信用できるのも、頼みにできるのも自分だけ。


とうとう明日が断罪の日。


左足に付けたブレスレットを軽く撫でた。

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